屈折した、(愛の形)

□森
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「やぁ、こんばんは伏木蔵」
「あ、粉もんさんっ」

夜、なんとなく眠れなくて廊下へ出た伏木蔵のもとに、ひょっこり現れたのはタソガレドキ忍頭であるとともに忍術学園の常連である雑渡だった。

「こんな時間にどうしたんですかぁ?」
「いや、ついさっき忍務が終わってね。ついでに忍術学園によって寝顔でもとおもっていたんだが・・伏木蔵はどうして?」
「うーんと・・なあんか寝れなくて・・でも粉もんに会えたしよかったですう!」

でも粉もんさん、寝顔みにきたとかお父さんみたいですね。無邪気に笑う伏木蔵に笑い返し、少し話せるかな?と雑渡は言う。
その様子を物陰から見ている二人、高坂と諸泉はあきれたような顔でため息をついた。

「どうしてって、組頭が寝かせないように矢羽音を放ってたんでしょう?」
「まさかあんな使い方を・・」
「でもまぁせっかくだし・・私もいってきても?」
「ああ・・」

しゅ、と消えた諸泉をみて、高坂も長屋の方へと足を向けた。

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