屈折した、(愛の形)
□知
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知(三木さも)
左門は、ああ見えて頭がいい。良家の振る舞いすら醸している。
「おい、左門」
「うわ、三木エ門…!」
「先輩をつけろ!」
ここぞというときには比較的冷静で。黙っていれば顔も整っている方だ。
(もっと、暴きたい)
「潮江先輩三木エ門がサボってます!」
「バカっ黙れ…!」
この後輩の本心が知りたい。
癖や、嗜好や、生活歴や、なにもかもを。
暴いて、やりたい。
「…左門、委員会終わったらちょっとつき合え」
「はい?」
すべてを暴かれたお前は、なんて顔をするんだろう。