銀魂 ―そっくりなアイツ―
□鈍感も良し悪し
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「沖田さん、最近片想いらしいぜ。」
「聞いた聞いた。
この前パトカー運転してた奴にどんな子か聞いたんだけどよ、見てねェって言うんだ。」
中庭で素振りをしていた隊士たちがヒソヒソと話始める。
「でもよ、噂ではすっげー美人らしいぞ。」
「俺はすまいるで働いてる『真奈美似』らしいぜ。」
「あれは美人だよなぁ。
俺もあそこにしか飲みに行けないくらい他の女が不細工に見えてきて…」
「でも、最近副長も出入りしてるとか。」
「副長にも春が?
目当てはやっぱり真奈美?」
「うわー。
俺勝ち目ねェじゃん!」
口々に話始める隊士たちが、何かの爆撃で飛んでいく。
「うるせェゴミ共でさァ。」
それは沖田のバズーカだった…
「別に俺はキャバクラ出入りしてないし?
俺に似た人じゃないかなー?」
土方は隊士たちを睨むと、中庭を後にする。
「これ以上詮索はしないでくだせェ。
ただじゃすまねェですぜィ。」
隊士たちは背筋を伸ばす。
「そ、総悟……」
砂煙の中から黒焦げの近藤が出てくる。
さっきの爆撃に、近藤も巻き込まれたのだ。
「出番少ないし、登場したと思えば飛ばされて…」
近藤が涙目で昼寝を始めた沖田を見た。