story

□目覚めぬ彼
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そう。これは僕といたときの事だった。
お仕事が終わって二人でパフェでも食べようか!と話しをしたあと。
僕らは少し変装して町を歩いていた。
すごく楽しかった。嶺二とスイーツというものを食べに行けるなんて。
僕は少し歩く速度を早めていた

「そんなにはやく歩かなくてもお店しまらないよ(笑)」
「…楽しみなんだもんっ」

僕はすごく楽しみにしていた。
嶺二もそんな僕に笑いがら歩いていた。
でも。いきなり…

歩いていた嶺二が倒れた。
胸を押さえて。僕は寄り添い体を揺らす。反応がないどころか顔をしかめていた。

病院にいけばなんとか命はとりとめたらしいけど謎の病にかかってしまっていたとか。
なに?謎って。医者はなんでもわかるんじゃないの?僕はずっと泣いていた。嶺二。どうして…君がこんなことにならなきゃいけないの?…僕はずっと悔しかった。

毎日お見舞いにいく。嶺二は目覚めない。でも息はしている。少し安心する。

ある日僕はカミュにスイーツを食べにつれていってもらった。こんなにも美味しかったんだ。嶺二にも食べさせてあげたい。僕は帰りにシュークリームを頼んで病院にいく。

「嶺二。シュークリームだよ。」

置く。嶺二は寝ている。幸せそう。どんな夢をみているの?…僕はずっと…悲しくなっているんだ。博士に言われる。寝るときいつも泣いてると。
きっと嶺二の夢を見てるの。
嶺二。お願い。起きて。

あれ。なんか僕も眠たい…。
僕は椅子に座って寝た。



それから。僕はなにも覚えていない。
目の前に嶺二がいる。
ここはどこ?真っ白な空間に二人。
そっか僕は嶺二と二人きりなんだね。
この空間で二人でいられるんだね。
嶺二。ずっといっしょだよ。

この日。僕はプログラムに支障をきたしていた。僕は病院で。あの椅子に座ったとき。プログラムが混乱して影響が響いてショートしたらしい。
嶺二は病で。
全く同じ時間に亡くなった。

奇跡だね嶺二。
一緒だね。
愛してるよ。

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