story

□最後に。
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僕は子ども。みんなから見たら子ども。
大人ぶったふるまいをしている僕に訪れたのはーbad endー

ある日のことだった。みんなで遊びにいこうって話になって、僕はラボから出て待ち合わせ場所へ行く。天気は晴れ。風もあり涼しく外を歩くにはちょうどいい。僕は少し早くついてしまった。だがすぐにレイジも来た。ただ残りの二人が来ない。レイジも電話をしているがでない。おかしいな。ランマルは遅刻する…ことはありえるかもしれないけれどカミュは絶対ないし、むしろ遅刻している人を叱る側だ。遅い…
するとレイジの電話が繋がったようだ。だが僕にも聞こえた声はこう述べていた。
『轢かれた!…轢かれたんだよ!』
その声はランマルのもの。つまり…え?カミュ…?が?…いや。そんなわけないだろう。僕は首を横に降る。
けど…現実は正しかった。

僕は見ていられなかった。辛そうに笑っている顔を。レイジもみんな泣いていた。僕は目を閉じその悲しい現実を受け入れることができなかった。
彼は笑って一言しゃべった。みんなに一言ずつ。僕はそれを覚えていない。そのあと彼は目を閉じ二度と目が開くことはなかった。


死というもの。追いかけてももう戻ってこないもの。僕はそれを改めて知った。そのひから僕たちは三人になった。
レイジもランマルも気分は落ち込んでいる。いつもならいるはずの彼がいないから。うるさい楽屋が静まり返っている。僕は…なにもできなかった。

僕は…いきるのが辛くなった。一ヶ月後ランマルがいなくなった。スタジオに入りみんなで和んでいたときにセットが崩れ落ちた。
みんな下敷きになったものの一番ひどかったのは彼だった。僕は横で見てしまった。痛いって叫んでいる彼を。僕はこわくなってレイジ無しでは生きられなくなった。

レイジも辛いはずなのに。彼はずっと笑っていた。いつもみたいに。輝いていた。そしてある日ある出来事が僕を孤独にさせた。
電話で告げられた。
レイジが…死んだ?

まってよ急すぎるよ。なんで…?病院に向かう。そこには彼がいた。もう…手遅れだった。彼はストレスによる病にかかっていたらしい。きっと…前に二人がなくなっていたから…?僕はそのときはじめて孤独を知った。

ロボとして生まれたことは孤独じゃない。分類の違い。人間とロボの違いなだけ。孤独ではなかった。一人でいるということが孤独。僕はもう美風藍一人。Quartet★Nightの美風藍…ではなくなった。
このとき僕の心はからっぽになっていた
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