乃木坂長編〜ずっと、ずっと。〜
□Episode8〜春の陣(センバツ大会編)〜
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『…帰ってきたぞー、甲子園!!』
迎えたセンバツ大会当日、甲子園の入り口の前に立っていた優斗は外壁の蔦を一本ずつ眺めていた。
信「優斗、みんな…浅間さんたちの忘れ物…取りに行くぞ!!」
一同「おーっ!!」
信濃の一言で士気が高まった一同、特に優斗は前回大会であと一歩のところで優勝を取り零してしまったと言う苦い思い出があるだけに、それを払拭するべく誰よりも気合いの入り具合は別格だろう。
深「みんなー、じゃあ一旦宿舎に荷物置きに行きますよー!」
一同「はーい♪」
雷「…いよいよだな…」
亮「今度こそだね、優ちゃん…頑張るよ!」
『あたぼうよ、もうおれはブレない…絶対ブレてなんかやるもんか!』
雷太と亮太も優斗の気合いの入りようから今度こそやれるだろうと言う手応えみたいなものを感じていた、一方の優斗も自分を奮い立たせることで最後まで気合いを途切れさせないようにと必死だったのだ。
洋「優斗、初戦だが…先発頼むぞ!」
『その言葉…待ってましたよ♪任してください!!』
洋「よし、気合いは十分だな…みんな、行くぞ!!」
一同「おーっ!!」
大泉が優斗を先発に指名して選手全員に気合いを入れる檄を飛ばすと、選手たちの気合いは最高潮になって勇躍グラウンドへと向かった。