乃木坂長編〜ずっと、ずっと。〜

□Episode5〜秋の陣(秋季大会編)〜
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信「しゅうーごぉー!!」











グラウンドに響く号令、新たに野球部の主将に任命された信濃朗によるものだった。









甲子園大会が終わりはしたが、初出場ながら強豪相手に喰らい付いた事が注目され、校外からも一目見ようと連日見物客が後を絶たなかった。












その中でも一際目立つのが…
















[きゃー、優斗さーん!!]










[雷太さーん、こっちー♪]










亮「いやはや、二人とも人気半端ないったら無いねー(笑)」










雷「ありがたいが…落ち着かん…しかし優斗、よく落ち着いていられるな…」










『気にしない気にしない、甲子園で十分経験しただろー♪』











優斗と雷太のバッテリーコンビは甲子園大会でもその力を遺憾無く発揮し、ポテンシャルは勿論ルックスも人気に繋がっていた。











七「スゴい人気やなー…」










賢「全くだ、そらぁあの二人があんな表情もするよな(笑)」










な・桜「むぅー…」











賢一となぁちゃんが振り向いた方向、当然ながらななみんと玲香の二人は不機嫌だった。








黄色い声援に戸惑い思うような練習がしにくかった雷太に不甲斐なさを感じる玲香、対称的に派手な動きで魅了させてやろうという雰囲気を出しているお調子者の優斗に少なからずジェラシーを感じているななみんだった。











沙「まぁまぁ、二人とも…心配なんは分かるけど、雷太くんには玲香ちゃん、優斗くんにはななみんがおるやんか。そう簡単に離れたりはせえへんて、なぁ賢ちゃん?」










賢「当たり前だろ、優斗も雷太も二人をそう簡単に見捨てるかっつうの。まぁ…万が一の時は俺が許さんがな♪」











さゆりんと賢一が二人を上手いことフォローすると表情も少し落ち着きを取り戻し、優斗たち野球部組が戻るのを待った。
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