乃木坂長編〜ずっと、ずっと。〜
□Episode2〜決戦(前編)〜
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ななみんとのわだかまりが解けた優斗は気持ちに余裕を持って練習に取り組めた、それに釣られるかの様に他の選手もリラックスして練習に取り組み、いよいよ都大会を迎えるのであった。
洋「優斗、先発は任したぞ。雷太、しっかりリードしてくれな。」
『あいよ♪』
雷「了解です!」
大泉の一声にナインは一斉に守備に着いた。
そして投球練習を始める優斗と構える雷太、優斗のフォームはかつて広島カープの最盛期を支えた鉄腕・大野豊を思い起こす様なフォームで繰り出される。
スパーン!!
観客が驚くのも無理はない、投球練習とはいえキャッチャーミットがここまで鳴り響く様な速球、電光掲示板には146キロが表示されたのである。
これには応援に来ていたななみん達も改めてその能力の高さに驚かされた。
政「うへぇ、やっぱ速さがひと味違うねぇ。」
絵「わぁー、ほんとだー。」
賢「橋本、あいつ本気じゃねぇな?」
な「よく分かったね…」
沙「えっ!?賢ちゃん、どーゆーことなん?」
賢「口元がニヤけてた、まだ余裕を持っている可能性あるなぁ。…これは本気だした時が見物だ♪」
優斗の本気が如何程なものなのか、賢一の興味津々な表情のなか試合が開始された。