SKE長編〜競馬探偵優斗〜
□〜第五話〜
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『んー…』
雷「やっぱここは血統重視で行こ…『行かんっ!』…頑なだな…」
さかえっ娘の一角で優斗と雷太は出走表とにらめっこしていた、今週末行われるレースの一つである新馬戦の予想をしていた。
新馬戦といえば情報源も少なくないだけに人によって基準が割れるのだ。優斗は厩舎情報やトラックマンの印を頼りにしているが、雷太は血統面を軸にした予想で狙いを定めているのだ。
雷「んなこと言ったって名牝・エアグルーヴの娘だぞ、買わない方が無理だわ。」
『おうこちとら松元省一厩舎期待の一頭と言われとるんや、調教の相手なんさ今年の高松宮杯勝ち馬ビリーヴで強めながらハナ差まで詰めとるんや。こっちの方がええやんか!』
バシッ!
あ・ち「うるさーいっ!」
二人が頭を押さえながら振り向くとそこには呆れ顔のちゅりとあいりんがいた。優斗たちの口論が相当響いたのだろうか、少し離れたあいりんたちの所まで届いていたのだ。
『いや、りんりん…これは…』
あ「問答無用!」
雷「ほらみろ、怒られ…「雷太さんっ!」…すいません…」
あいりんが優斗を一喝したあとちゅりは雷太を一喝した。いつもの事ながらこの二人には頭が上がらずにいた。
謙「おいー、随分と賑やかな事で!」
『お前が1番うるせぇわ!…おっと、まさなさんもご一緒だったとは。』
那「こんにちわ♪」
優斗たちの背後に現れたのはOceansのメンバーである橋立謙太郎とその恋人である大矢真那だった。
『どないしたん、まさなさん連れてこんなしょーもないとこ来て…いてぇっ!!』
あ「しょーもないとか言わないっ!!」
那「まぁまぁ、りんりんちゃん♪実は…優斗さんにお願いがありまして…」
まさにゃは優斗の頭をひっぱたいたあいりんをなだめると彼の向かい側に座り、謙太郎もその横に座って相談事を持ち出した。