AKB長編〜キズナ物語〜
□第６章〜葛藤〜
1ﾍﾟｰｼﾞ/13ﾍﾟｰｼﾞ
『あー…緊張すんなぁ…』
都内のあるスタジオ、優斗はコーヒーを飲みながら取材の聞き手役の記者を待っていた。
今や一介の劇場スタッフでは収まりきらなくなった優斗に取材の話は絶えず、幅広いジャンルの雑誌から依頼が来ているのだ。
この日は音楽情報誌の取材で劇場の前座マンとしての立場とOceansと共演しているときの立場の違いについてのものだった。
記｢あ、お待たせ致しまして申し訳ありません…よろしくお願いします。｣
『ほーい、よろしゅうお願い致します♪』
少し待たされた優斗だったが、そこはあまり気にしないのが彼の性格なのだ。
そして取材が始まると、慣れた喋りで質問に答えつつ聞き手役の記者との談笑も交えていたのだ。
記｢…ありがとうございました、では今日はこの辺で。｣
『ほーい、あじゃーしたー♪』
軽く挨拶を終えると、優斗はスタジオを飛び出しOceansメンバーが待つ居酒屋に向かった。
謙｢いやぁー、最近対談多くねぇか?｣
『せやな、聞かれる事も大体一緒やから答えも大体一緒やねん(笑)』
この晩、お互いの近況や優斗の取材の話で盛り上がったりしていた。
一方のOceansメンバーも充実した日々を過ごしている、各々ソロでの仕事も増えており、その方面からファンを増やしていたりしていたのだ。