COWCOW
□過去拍手A
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「あ、高田。」
「なんですか?」
柄崎に呼ばれた高田は回収に行く足を止めて振り返る。
「お前さ、いい感じのAVもってない?」
「…は?」
真顔で何を言い出すかと思いきやいきなり変な会話をする柄崎に、思わず拍子抜けた返事を返してしまう高田。
「いや、なかなかいい感じの奴がなくてよぉ。お前持ってんだろ?」
「……………回収行ってきてもいいですか?」
柄崎に聞くわけでもなく、高田は奥にどっかり座っている丑嶋に対して聞いた。
丑嶋は声を出すこともなく「早く行けよ」という雰囲気を醸し出す。
その雰囲気をすぐ察知した高田は柄崎のことなど目も呉れず事務所を出た。
「……社長はなんかお気に入りのAV、あります?」
「…………」
「俺的には、SMとかも結構イケるんすけど…どうすか?」
「…………」
「や、でも素人系もいいっすよねー!あの初々しさがヤバくないすか?」
うるせぇよ………
というオーラを出しているにも変わらず話を続ける柄崎に丑嶋のイライラは募っていく。
丑嶋の心境など知るよしもない柄崎のAV談義は高田が帰ってくるまで続き、後に丑嶋から引き出しの中にあるAVコレクションを全部捨てられるハメとなった。
2015,0409
管理人 黒狼