グラジオラス

□合宿 1日目
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「まえ!まえー!
ラスト一本に何本かかってんだ!」


忠くん....

レシーブの練習で山口が上手くいかないのを鈴は心配そうに見ていた。



「5本、成功です」

清水がそう言うと鈴はほっとした。

全てほぼ無表情だが。



「よしっじゃあ次スパイク練習だ」


レシーブの練習が終わってスパイクの練習が始まる。
レシーブは見ていて気が気ではなかったので鈴は安堵した。


烏野はレシーブが苦手なんだ。
特に日向と....蛍ちゃん。
昔よく明にぃにも言われたな。


『蛍も鈴もレシーブほんと苦手だな〜』


明にぃ....
どうやったら蛍ちゃんがバレーに本気になるかな?


「うお〜」

鵜養の声に鈴は我にかえる。
目線の先には東峰がいた。

次は影山と日向に目を向ける。


烏野はスパイクはともかく攻撃力はあるみたいだ。

最近見てて思ったけど日向は本当によく飛ぶ。
影山は....凄い、天才だ。


鈴がふと菅原を見ると菅原の目線の先には影山がいた。


「次、俺いいですか?」

山口の声にはっとする菅原。


菅原先輩....
影山を見て何を思うんだろう。


焦りと安堵と嫉妬と....


鈴は嘗ての自分を思い出す。




あぁ、右腕の感覚がなくなる。


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