扉の向こうに

□探検しましょう
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「せっかく別の世界に来たんだ、
俺は探検したいぞ!」

ひとしきり笑い終えたルフィは早く探検したくてたまらないとばかりに、瞳を輝かせている。


「まあ、でもそのうち元の世界に帰る手がかりとか見つかるかもしれないしね。」

それにココでショッピングしたいし、と付け加えたナミもどことなく嬉しそうに見える。


ウソップは卵や火薬、
サンジは調味料、ゾロは刀、と
それぞれ買いたい物があるらしく全員意見は一致した。


「んじゃ、ひなた!ココら辺案内してくれ!」

『了解!

あ、でもゾロ。たぶん刀は売ってないと思うよ。』

『何⁉売ってないのか⁉』

『残念だけどねー。包丁でいいなら売ってるよ』

『いいわけあるか!!』

だよね〜、と言いながら玄関へ向かうひなた。


最初にゾロが腰にさしてあるのが本物の刀だと聞いた時は驚いたが、
ルフィ達の世界では海賊ともなれば、刀を持っているのはどうやら普通らしい。

ここら辺は都会だが、さすがに刀は売ってはないだろう。ゾロには悪いが我慢してもらおう。




ひなたを先頭にぞろぞろ歩く。ひなたの後ろではルフィとウソップが道路を走るたくさんの車に驚きの声を挙げている。

サンジは歩く女性を見る度に、目をハートにさせている。

ナミやゾロもキョロキョロと物珍しそうに見渡している。

「それにしても、高い建物ばかりね〜」

ナミが驚いた様に声をあげる。

サンジと買い出しに行った時は
サンジも高い建物や車に驚いていた。よほど珍しい光景らしい。


「なあ、ひなた!食いもん屋はねぇのか?」

さっきまで車を見てカッコいいと感動していたルフィがひなたの元へ来て、隣を歩く。

『いっぱいあるよ!おいしい店あるから、後で行こ!』

ひなたの言葉に嬉しそうに、おう!と頷くルフィ。


「みんな迷子にだけは絶対ならないでよ!特にゾロ!」

ナミはビシリとゾロを指差して言う。

「何で、俺なんだよ!」

「てめえは目を離すと、すぐどっか行くからだ、この迷子マリモ!
迷子になったら探しきれねぇよ」

ああん?やんのか?とケンカをし出す二人にナミは、うるさいと鉄拳をくらわす。


その光景をチラリと見て冷や汗を流し、ひなたは思う。

ナミはどうやら影のボスというか裏番長的な存在らしい。

彼女の鉄拳はくらえば毎回ものすごく痛そうだ。ナミだけには、さからわないようにしようと思った
ひなただった。
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