-妄想合いっ子-
□九話「大好きだよ」
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ガラッ
「みことっち!!」
「えっ、あ……!」
すごい勢いで印刷室のドアが開く。
ドアの向こうには、涼太くん。
久しぶりにこんな近くで彼を見た。
それが原因なのか、胸の鼓動がまったく収まらない。
「え、えっと!!えっと…!」
「てがみ」
「よ、読んでくれた…?」
「大好きだよ、って……回りくどいッスよ」
「うっ…!」
へら、と笑う涼太くんにまた胸が高鳴る。
同時に、申し訳なさもこみあげてきて。
目が熱い。
「ご、ごめんなさい!!!!!ずっと避けてて……!!私、私………!!!!!!!」
「うわわ、っと…落ち着いて、みことっち。まだ朝礼まで結構時間あるッス。ゆっくり話そ?」
まただ。
人の優しさに甘えて、縋って。
いつまでたっても、変われない…!!
「日記、のことなんだ、けど……」
「それはお互い様ッス。むしろ俺めっちゃくちゃ嬉しいんスよ?」
「ふぇ…?」
うれしい…?
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