お題系夢小説
□俺が恋煩いとか、笑うだろ？
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――こんな時、俺はどうすればいいんだろう。
女友達の伊勢が滑って、前にいた俺が押し倒されてるっつー状況なんだけど……
「……っ」
「あ、えっと……ごめん……」
いつもはおちゃらけて、テンション高めな俺だけど、さすがに今回はなー。
……割と本気で、どうすればいいかわかんねえや。
「……んもー、伊勢ちゃんってば、ドジっ子なんだからー☆」
「いやいや、そんな顔とマッチしてないこと言われても」
え、嘘だろ？俺の顔どーなっちゃってんの？
とりあえず落ち着いて自分の顔を触ると。
………触ると。
「……高尾？」
「……ごめん、あんま見んなって。今、すっげー余裕ない」
「……は？」
自分自身に白旗を振って、コイツから目を背けた。
それから上半身を起こして、伊勢の頭をクシャクシャと撫でる。
それと同時にここ最近のモヤモヤが消えてった。
「好き」
「………はい？」
「いや、もう、冗談抜きで。結構前から、好き」
「…本当にどうしたの高尾？頭打った？」
「打ってないってー。伊勢は俺の言葉が信用できねえの？冷てえなー」
上半身を完全に起こして、座る状態にする。
結果的に、伊勢が俺の膝に向かい合って座っている体制になった。
アレだ、所謂だっこちゃんスタイルってやつ?
「ちょっと、高尾！」
「……俺が告ってんのに、返事はくれねえわけー？」
「や、だって、からかってるんでしょ？」
んー、本気度がイマイチ伝わんない。いつもふざけてんのが仇となっちゃったかー。
そんな風に呑気に思って、伊勢の耳元に唇を寄せる。
押してダメなら、引いてみろってな。
俺が恋煩いとか、笑うだろ？
(そう言って笑ってみたら)
(伊勢は顔を真っ赤にして)
(可愛らしく首を振った)
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