変態特別注意報
□四話「姉と糸目のあいつ」
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お昼休み。
友達と仲良くお弁当を食べた後、私は図書室まで廊下を歩いていた。
「……はあ」
本日何度目かのため息。
赤也やブン太や雅治といると、必ず蚊帳の外にされる。
うーん、やっぱりジェンダーってやつかな。
……あんまり考えないようにしよう。
結論をつけて図書室のドアを開いた。
「えっと……」
私が求めている本は……うわ、高い。
並の身長を持つ私では少しばかり届かない場所に、ヤツはいた。
赤也なら届きそうだけどー……こんな事のために呼ぶのは気が引ける。
台座も少し遠い場所で、知らない人に使われていた。
頑張れば届きそうだし……ううん、困った。
と、本棚の前でうんうん唸っているときだった。
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