変態特別注意報
□五話「姉とテニス」
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※赤也視点
姉 ちゃ ん 今 な ん と?
「ダメかな、やっぱり」
「ダメだっつーの」
「えー何でー、赤也のテニス見たい」
「他の人の(姉ちゃんを見るいやらしい)目があるだろっ!」
つい、大きな声で怒鳴る。
「………っ」
姉ちゃんの小さく唾を飲み込む音で、ハッと我に返った。
「あ……わかった。じゃあやめとく」
しまったあああああああああああ!!!
「部活、頑張ってね」
へら、と無理して笑う姉ちゃん。
怒るならまだしも、そんな悲しい顔されると、すっげえ心が痛む。
実は姉ちゃんは元気に見えてネガティブなトコもあるから、俺とか親しい人に怒鳴られるとこうなる。
「あーもう!!」
「んぇっ!?」
ガシッと姉ちゃんの手首と鞄を持って、俺は教室を出て行った。
…………………
姉ちゃんの手首細ぇ……舐めてえ。
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