変態特別注意報
□一話「姉の朝」
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「!!」
家のベルが鳴った。
窓を開けると特徴的な赤髪に、口元からぷっくり膨らんでいるガム。
「おーい千秋ー、赤也を置いて俺と駆け落ちしよーぜぃ」
「しないよー、諸々準備してから下りるからちょっと待ってねー」
いやあ、相変わらずブン太の冗談は変わらないなー……マンネリ化してるのかな。
「丸井先輩……いっつも姉ちゃんと…っ」
「ほーら赤也」
ぺしっ、と赤也にデコピンしてみる。
キョトンとしている赤也のもじゃもじゃ頭を勢いよく撫で、笑顔を見せる。
「なにしょぼくれた顔してんの。さっさと準備していっしょに行こう?」
「……っ」
〜姉の朝〜
(さーて、準備準備)
(姉ちゃん大好きだ!!)
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