嗚呼、愛しのお姫様

□一話「影を見つける」
2ページ/3ページ













「美乃さん」

















「あ……」






体育館に入った瞬間、不意にぎゅうっと手を握られた。




あまりに急すぎて思わずびっくりしてしまう。












でも……




「いい匂い………」




















「はいはい、いちゃつくのは後にして!!」





「「あっ……」」






ベリィッ、という効果音が出るくらい思い切りリコ先輩に引き剥がされた。





もちろん手の正体はテツヤくん。





「ったく…吐きそうになるぞオイ」



キャプテンが頭の後ろを掻きながら言う。









そんなに……お見苦しかったのかな………。


「ごめ、ん…なさい…」


「だああああ!!謝らないでいいよ!!」

「……はい」

(後ろの黒子が怖えーから!!)






許してくださった。嬉しいです。だいすきですキャプテン。






…!?(美乃さんから何か聞き捨てならない言葉が…)」





「?どーした」




「……なんでもないです、火神くん」




「テツヤ、くん…今日も、頑張ろうね……」





「ええ、そうですね。今日も部のサポートよろしくお願いします」


「………うん…!」


「…Oh(一気に不機嫌が治りやがった…)」










.
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ