妄想録 (番外編)
□私の家で遊びましょう?
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「はい、ここでーす」
よっぽど俺が家に来るのが嬉しいのか、いつもよりテンション三割り増しくらいのみことっち。
今日は生きて帰れるか心配ッス。
「ただいまー」
「おかえり!!」
何あの少年!!?
「あれ、翔(かける)?今日部活じゃ……」
「いやー、顧問が急用あるらしくって今日休みー」
ええっと………
「あ、涼太くん。弟の翔。中学2年だよ」
「あ、そうだったんスか!!はじめまし…て………」
翔くんこええッス!!めっちゃこっち睨んでる!?
「翔?」
「あ、ごめん、本物の黄瀬涼太さんだーって思って……はじめまして!!弟の神那木翔です」
先ほどの睨みが嘘のように格好いい笑顔で手を差し出す。
そうッスよね!!!みことっちの弟がそんな怖いわけないッスもんね!!!
俺は手を握って少し振る。
って……いだだだだだだ!!!
「ねえ……姉ちゃんの彼氏っていう肩書きすっごい良いですよねぇ…羨ましいなぁ……」
シスコン!!!!?
すると、奥からガチャリとドアの開く音がした。
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