-妄想合いっ子-
□十話「その後の彼ら」
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「あ、そーだ」
「?」
俺はとっさにみことっちの手と自分の手をつないだ。
恋人つなぎってやつッス。
「っ…!!」
「手、つなご?男除け、みたいな感じで」
そう言うとみことっちは顔を真っ赤にして口をぱくぱくさせた。
んん…?これは……
「隙ありッス」
「んぇ?………んぅ」
真っ赤なみことっちに不意打ちで深く口付ける。
周りの人間なんてどうでもよかった。
「え、え、え…!?りょーたくん!!?」
「みことっち、今妄想しようとしてたッスねー?」
ニヤニヤ笑いながら髪をなでる。
うっ、と言葉に詰まるみことっちを見て頬ずり。
「かーわいい。でも今するのはダメッスよ」
「ご、ごめんなしゃい…」
顔を赤くしながらショボーンとする彼女を見ていると、またニヤケが止まらなくなる。
っていうか舌回ってないッス。
「ん、わかればよろしい。今は俺に集中すること。いいッスね?」
「わ、わかった」
お互い妄想癖があったりするけど……
ずっと好きッスよ、愛しのみことっち。
THE END
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