番外編

□ふしぎ遊戯
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これはまだ玄武の巫女である多喜子が現れる前の話









能力の使い方をひたすら修行をする男宿に双子の兄である女宿は妹の体が心配だった




何故なら、能力を使えば体力の消費は激しくまた女の体には耐え切れないからだ


女宿「アリア少し休め。倒れられたら困る」


「何を言ってるんですか兄さん、まだ完璧に制御出来ないのに休めるわけ……っ……」




その言葉に男宿は否定の言葉しか言わないが、やはり我慢していたのだろう言い終わるうちに倒れてしまったのだ


ソルエンとは別行動取っており今は二人だけだったのだ



女宿は倒れた男宿を横抱きにし急いで宿へ向かった




自分達はお尋ね者だ、だから医者に診せる訳にもいかないので着替えさせて寝かすことしかできない
その事に女宿は不甲斐なさを感じた

愛する妹を此処まで追い詰めたのかと自分を責めた
昔から妹は自分とソルエン、タウル以外には懐かずタウルを失ってからは必要以上に力を求めていた



苦しそうに眠っている妹に声をかけることしかできない

女宿は手を握りながら名前を呼んだ

女宿「アリア………」

しかし、なぜか女宿は苦しそうに眠っている男宿を見て邪な感情が出ていることに愕然とした


女宿(落ち着けよ俺。相手は妹だぞ!)

自分を言い聞かせようと思い、再び妹を見たがそれが失敗だったのだ。

白い肌に紅潮した頬、その顔には汗を伝い寝苦しそうに布団を動かす、そうすると豊胸な胸が露わになるのだ


そんな姿に理性が切れた女宿はつい口付けをしてしまう


「……んっ……ぁっ……」


ねっとりと舌まで絡める口付けにアリアは目を覚ます
しかし女宿の口付けは止まらない


「ぁっ……にい……さ……ん?」


女宿(俺は今何を…………)

途切れ途切れに兄を呼ぶ、その声に女宿は正気に戻った
しかし、その口付けにすっかり女の顔になっているアリアに女宿は再度理性を手放した





女宿「悪い……アリア……」




女宿は妹の事を抱いてしまったのだ
しかしアリアはそれを受け入れた
兄がそれを求めるならそれを与えようと
アリアにとって兄とソルエンが一番なのだ
兄の前に邪魔なモノがあれば排除するし
兄が自分を求めるなら与えよう



「兄さん、自分を責めないで……これは、僕が選んだ事です……。」



その言葉に女宿はもう戻れないと思った
妹がどれ程自分を愛してくれるのかを改めて感じ、そして自分もまた妹を愛してると
恋という感情では無い、家族以上であり恋とは違う感情、名前を付けることのできないで感情



女宿「愛してるアリア………」

「私も愛してます兄さん」


(兄さんが本当に愛する人が出来るまで、私はあなたを守りましょう……あなたが私を必要としなくその時まで)



これが一途な兄への愛情を捧げる彼女の最初の罪
 

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