短夢


□高杉晋助/甘々
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私の彼氏は意地悪不良彼氏。

怖い見た目と鋭い瞳。

周りの皆からは恐れられている。

でも私はそんな彼が大大大好きなのです。

「……」

不意に私は晋助の唇に目をやった。

そう言えば、最近ちゅーしてないなあ。

だから私は。

「晋助、ちゅーして?」

晋助にねだった。

ちゅっ

唇に晋助の唇が押し当てられる。

いつもと同じキス。

「ほらよ、」

「えへへ」

見た目とは矛盾する優しい笑みで笑いかけられる。

そして私はまた晋助に視線を移した。

するとその時晋助は、口を拭っていた。

……え。

無意識なのか、意識的なのかは分からないが、相当深い傷が出来る。

あまりのショックから、私は口をあんぐり開けていた。

暫くぼけっとしていると、晋助と目が合う。

「ククッ……」

口元を吊り上げニヤリと笑う。

「ひ、酷い……!!」

分かっててやったのか……!!

またそれにショックを受け俯いていると。

「ほら、謝るからこっち向けよ」

「何よ……また意地悪……んっ」

前を向いた瞬間、晋助と唇が当たった。

「ぁ、……んぅ」

甘くてとろけてしまいそうな口付け。

もう、彼からは逃げられない。

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