-White Snow-

□2.初めまして。
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「いってらっしゃい、ツナ。」

「いってきまーす!」

ましろと奈々は学校へ行く綱吉を見送って、朝食の続きを摂る。

「ましろちゃん、困ったことがあったらなんでも言ってね。」

「うん!」

朝食も終えて、ましろは綱吉の部屋に行く。

そこが不思議と一番落ち着くのだ。

窓を開けて外を覗けば、昨日の雪の白が真っ先に見える。

「ましろと、おんなじ…」

しばらく外を眺めていると、微かな気配を感じて振り向く。

「お前か?奈々が言ってた迷子は。」

黒いスーツ姿に黒い帽子の赤ん坊。

腕に小さなカメレオンを乗せている。

「オレはリボーン。ツナの家庭教師だ。」

「ましろはましろだよ。」

お互いに軽い自己紹介を済ませて、ベッドの上でちょこんと向き合う。

少しの間、無言が続いて先に口を開いたのはリボーンだった。

「ましろはファミリーになってみる気はねーか?」

唐突な問いにましろは首を傾げる。

そもそもリボーンの言うファミリーの意味がわかっていない。

それをいいことに彼は続けた。

「ファミリーってのは、オレたちとずっと一緒にいられるってことだ。」

「ずっと、一緒…?」

「そうだぞ。」

ましろはちょっとだけ悩む素振りを見せた後、コクリと頷く。

「ましろも、ファミリーなりたい!」

答えを聞いてリボーンは密かにニヤリと笑った。

もちろん、ましろには微塵も気付かれてはいない。

「決定だな。なったからにはやることがある。ファミリーの為にな。」

「わかった!ましろ、がんばる!」

嬉しそうに笑って意気込むましろは、すぐにリボーンから指令を受けた。

「いいか、ましろ。お前はこれからツナの学校に潜入して、アイツを捕まえてこい。」

「つなよし、捕まえるの…?」

きょとんとしたまま素直に話を聞くましろ。

「ツナに見つからずに出来たら、褒美をやるぞ。」

「うーん…でも、ましろはつなよしの学校、知らない。」

「学校まではオレが一緒に行ってやる。安心しろ。」

「うん!わかった!」

こうして、ましろは綱吉を捕まえるべく並盛中学へ向かうのだった。



...
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