続かなかった話
□ホラーじゃない怪談
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「なんたんだよぃ!」
「無駄口叩いてないで早く走らんかい!」
「大きい声を出すな弦一郎、またよって来たぞ」
「うわっ!やべぇってぇ!」
「お、おいやめろ赤也!くっつくな!」
「…」
「仁王君?大丈夫ですか?」
「…やーぎゅ…」
「泣くな仁王!」
「ぎゃぁー真田先輩!大きい声出さないでくださいいいいい!」
「お前もうるさいよ赤也」
「ねぇ、私綺麗?」
何故こんなところに来てしまったのか
いや、こんなところと言っても此処は学校なんだけど
いつも生徒で賑わうこの学校、今は化け物が沢山いて俺達はその化け物に追いかけられている
どうやって此所に来たのかはわからないけど確か…
部活が終わってさぁ帰ろうと云うときだった
お疲れーと言って出ていこうとした丸井が部室のドアを開けようとした
その瞬間仁王が「開けちゃダメじゃ!」って叫んで、でも遅くて開けちゃって
いきなり、本当にいきなり、頭痛がしたんだ
そしてようやく頭痛が収まって目を開けたら
真っ暗な学校だった
回りを見渡すと皆が倒れていて慌てて起こして
とりあえず出ようってことになって昇降口に行って、でもどのドアも鍵がかかってないのに開かなくて
出れるところをしらみ潰しに探そうってなった、でも仁王が動かなくて真っ青な顔でブルブル震えていて、その目線の先をおってみたら
「ねぇ、私綺麗?」
と
そこにいたのは都市伝説同様真っ赤なコートに大きなマスクをした口避け女と思わしき人がいて
「お綺麗ですよ」
と柳生が言ったとたん笑顔で
「ねぇ、これでも、私綺麗?」
マスクを外そうとした瞬間赤也の悲鳴を合図に皆が走り出した
そして逃げ回っている最中蓮二はポマードポマードと唱えていたけど効果がない
それどころか他にも沢山化け物が出て来て
このままじゃいずれやつらに捕まってしまう
「お、おい!あそこ灯りが付いてるぜ!」
ジャッカルが見つけた先は行き止まり、もしあの部屋がダメなら完全にやられる
が、もう回避できるところはない
一か八か
「彼処まで全力で走るよ!」
賭けてみた
ガラッ
『っぶ!』
そこにはカップラーメンを食べている少女が一人
こたつにあたっていた
。