美くしくも残酷な…

□絡み合う鎖
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「はぁ…」

またか…
夢の中でも会えない……
しかし起きると必ず涙の後

進撃の世界から現代の世界に舞い戻って早一年
どうやって戻ってきたか判らない…。
ただ、また何もかも言えずに来てしまったこと…
言えなかったけど…総統に渡しておいた手紙…リヴァイさん…読んでくれたかな…

とか、朝から落ちてる場合じゃない!仕事遅れる!


さて、お久し振りです
キョウこと麻倉夾です。

今は現代の世界でなんとか平凡に生きてます。
戻ってきて…起きたのが実家のベットって…
ほんと長い夢を視ていたのかと思ったけど…パジャマじゃなくて調査兵団の服に…腕にはリヴァイさんから貰ったブレスに見慣れないシンプルな指輪。首には紅い…いつまでも消えない痣が
…夢じゃなかった…
けど…もう逢えない…
こんなにも恋い焦がれて居るのに…
そして…あの人をヒトリにさせてしまった…
分かっていたのに…
こうなるってことが…
リヴァイさんリヴァイさんリヴァイさん…
後悔しちゃいけないのに…
二人で選んだのに…
端末でひっそりと撮ったリヴァイさんやみんなを眺めて

はぁ…


全てか嫌になって…実家を出て一人暮らしを始めた。前からお世話になっていたアパレル業界に入社した。
気分変えて行かなきゃ…今日は都内にヘルプだ…憂鬱すぐる…
電車に揺られて到着し
何事もなく一日を終えて帰宅のみ。
時刻は3時すぎ。予定より早く上がれた
いやーしかし、晴天だな…まるで訓練兵から帰宅した日みたいだなぁ…とぼんやり、雑音が嫌いなのでお気に入りの白いヘッドフォン
もちろん大音量
音楽は聴くけど進撃読む気がどうしてもおきなくて、久しく遠ざけている
久しぶりにメイトに寄ってDO人でも漁って帰るか!よし!
なんて意気込んだ時、フラりと人にぶつかってしまい
「あっ、すみません…」
顔も見ず会釈ですみません。
気にも止めず、歩く
後ろから声を掛けられてるのにも気付かず
痺れを切らしたのかぶつかったスーツの男性が腕を伸ばし
「人を無視するとはいい度胸に成ったなキョウよ」
ヘッドフォンを剥ぎ取られて抱き締められた
「へ?」
「たく。…探した。何度も何度も…」
「り、ば…」
嘘だ
嘘だ
嘘だ!
だってここはリアルの世界
「チッ。今からでもかっさらいたいが、まだ仕事がある…お前は?」
「仕事、上がりです…」
上がりだと伝える前に渡された名刺
あれ…この会社ってちょー有名じゃん!しかも営業とかっ
「呆けてんじゃねぇ…俺は俺だ」
「嘘…」
「嘘じゃねえよキョウ。」
「リヴァイさん…」
「あぁ泣くな。化粧くずれるぞ」
「うっ、ぐすん…はい…」
「あー…クソッ。会社に電話して俺も上がる」
と、言い端末で電話してる

「あぁエルヴィンか。俺だ。今日はそのまま直帰する。はぁ?そんなのミケで十分だ。帰る」

え?
エルヴィン??ミケ??
「ほら、いつまでぼけっとしてる。相変わらずだな」
「いや、だって、今っ」
「あぁ…アイツらとも切っても切れねぇ縁らしいな。ほら、行くぞ」

「はい!」
なんで?とか
どうして?とか
ほんものなの?とか
今はいいや

だって、
目の前に…
リヴァイさんが居るんだもの!

だから後でちゃんと聞こう
リヴァイさんなら全部応えてくれる気がする

もう
離れませんからね!

愛してますリヴァイさん!





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