儚く…そして美しく

□新事実
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その日は久しぶりに団長に通例の報告とザックレーおじいちゃんに先日の報告をするために中央に来ていた。

リヴァイさんの補佐になったからといって一人でうろうろ出来る訳でもないのでリヴァイさんももちろん一緒に来た

中央に入ってから目線が痛い
前からそんなだったが…
補佐になってから余計だ…

あぁ陰口なんて、なんて無駄な時間を過ごしているのだろうか
よく聴こえるのは耳障りな声
あー…
こう言うの久しぶりな気がする

吠舞羅の時も…
みんなモテてたからなぁ…
一般人から…時にはセプター4…果ては表に出ない人まで嫉妬に狂って殺されそうになったなぁ…
そのお陰か人の些細な殺気…憎悪には敏感に為ったし、薬とかも…だから強くなったんだと思う
割と生死をさ迷ったときはみんな怖かったなぁ…なんで頼らない!って…かなり嬉しかったのを今でも覚えている
など、ぼんやり考えていると団長室に
「…俺だけで良い。お前は総統のとこで待ってろ。終わったら迎えに行く」
おや?居なくていいのかな?って聞き返したかったがそのまま扉に入って行ってしまった
なんとも疎外感。しかたないなぁ…と歩き出したとこで
「キョウさんですよね?俺…貴女にお話が…此処じゃちょっと…」
またも告白かな?とも思ったが今回はどうやら違うみたいだ…
周りの何人か不穏な感じだし
しかたないなぁ…リヴァイさん行って暇になっちゃったし…そのお誘い乗りましょう!




























「何処まで行くんですか?」
けっこう歩いた。
仕方ないのでそろそろ声をかけてみる
相変わらず迷子になりそうだなぁ…

「あ…えと…」
あっどもったな


「用があるのは私よ」
あぁ…気付いてましたけどね
4人…いや5人は居るかな

「貴女にリヴァイ兵士長の隣は似合わないわ…バケモノ」
あーはいはい。
久しぶりにそのフレーズですね。確かに吠舞羅時代はみんなそうだったから気にしなかったけど、ここに来て、この力は…あぁ普通じゃないんだ。なんて思いもしましたよ。
「それに、色を使って今の階級を手に入れたって聞いたわ…団長や、総統もたぶらかしたなんて…こんな餓鬼に…兵士長の補佐なんて」
色を使って取り入った?
イロを!?
ワーォ。この人達上層部をロリコン扱いしちゃったよwwww
確かにショタコンだけどもロリコンの趣味は無いかもよ、残念ながら
「ちょっと、なに黙ってるのよ!」
「あぁ、怖くなっちゃったのかしら?それなら最も恐い思いさせてあげなきゃねっ!この淫乱女っ!!」
キャハハハとか女子特有の甲高い声。超絶耳障り。
「それに、このガキを始末したあと、あの巨人になれるって言うバケモノも始末しましょ」
「人類に仇を成すのよ!当たり前じゃない!そうすればリヴァイ兵士長の仕事も軽くなるわね」



「今、なんつった?」



「は?バケモノよバケモノ」

俺はもうどう言われようが楽観視出来るが…まだ15歳の…子供に…コイツらはなんて言った?


「ヒッ!」


あぁ…
久しぶりだ。対人間に殺気を込めるのは
ゆらりと揺らぐ焔。でもこの力は使わない。こんなゲスに
叫ぶなよ。だから耳障りなんだってば
「な、なによっ」
「これ以上近付いたら斬るわよ!!」

なんだっけ?
巨人を削ぐための武器。
それは人間に向けるべきものなのか?あーもういいや
めんどくせぇ
もはや数ヶ所斬られているが痛みはない

めんどくせぇめんどくせぇ
無抵抗な俺も、コイツらも

また、一歩近付くと

「「キャアアアアアア」」

は?
急に叫ぶ奴等
一瞬油断した
ざっくりと腕を斬られた。
チッ

「な、何事だ!?」
「ナイル団長!この人が急に……」
駆けつけたのはナイルさん筆頭に憲兵団。その後ろにリヴァイさんと団長が見えた
あぁ…事が大きくなってしまった…
しかし、自分に非が有るわけでもないので殺気はそのまま
血を止めることもせず、無言で見る
「なにがあった!話せ貴様」
「さぁ、…訳はアチラのお嬢さんがたに聞いてください。見ての通り、刺されたのは俺なんで」
「キョウ」
しまった…リヴァイさん…目がこぇーけど…今更殺気だったこの自分を押さえられる訳もなく…
「なにが有った」
ナイルさんと同じ事を聞かれた

「なぜ、リヴァイ兵士長はそんな女の心配するのですか!?殺されかけたのは私達ですよ!?」
「このバケモノが…」
「ほぉ…」
「こんなやつ居なければ、貴方の為を思って!」
「誰がいつ、そんな事を頼んだんだ?」
「…え?」
「こいつがバケモノか…なら俺もバケモノだな」
「違います!!」
「キョウ手当てをする。来い」
「リヴァっ「黙れ。それともう俺の前に現れるな」
リヴァイさんがそんな殺気立たなくても…
テメェの不始末で…
扉を出るさいに、カスみたいな奴等を殺してやろうか?ぐらいにひと睨み。リヴァイさんにまでそんな顔をさせんじゃねぇよ!
恐怖に支配されたのか意識を飛ばしていた。
チッ。雑魚が

医務室に行く途中団長と目があった。だがなにも言えなかった…

「リヴァイ…此処は任せて…」
「ああ。わりぃな」

団長にも申し訳なくなり…
情けないなぁ……

そのまま引きずられるように連れてかれた




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