しょうせつ

□石垣
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「石垣先輩ってかっこいいですよね」

「……ふぁっ!?」

「かっこいいですよね」

「…い、いや…俺はそうは思わんが…ていうかそういうのって普通本人に言うもんか…?」

「そうしたいときっていうものもあるんですよ。」

「そういうもんなんか…」

「そういうもんなんですよ。…やっぱりかっこいいですよねぇ。顔すっごい綺麗だし、優男だし。背も高いし」

「ちょ…△△っタンマタンマ!!」

「どうしたんですか?」

「いやっあの…あんま褒めんといて!!」

「どうしてですか?」

「その…あんま顔とかそういうので褒められたことないから…照れるっていうか…ま、真に受けるっていうか…と、とにかくもう」

「いいんですよ」

「おしま…い……え?」

「真に受けても、いいんですよ?」

「…は!?い、いや…でも…っ!」

△△は、御堂筋の
そこまで言うと△△はずいっと顔を近づけた。うわあ、睫毛長いなあ。目も大きいし、よく見たらパッチリ二重や。唇もとても形よくふっくらしていて。…キス、したら柔らかそうやなぁ。…って、何思うとんねん石垣光太郎!!我慢や、ここは我慢や…!!しばらく目瞑って△△を視界に入れないようにしていたらガチャッと扉の開く音がした。

「…ファ?……何しとんの君ィら」

「みどくん。おかえり。…先輩とちょっとお喋りしてただけだよ。」

「そうなん?石垣くぅん」

「…あ、ああ…そう、や…」

「…ふぅん。まあ、どうでもええけど。○○ちゃん、はよ帰らんと暗うなってまうで。」

「あ、もうそんな時間か。それじゃ石垣先輩、また明日、ね。」

顔だけをこちらに向けるように振り向く△△にちいさく手を振ると△△と御堂筋はバタンと部室の扉を閉め出て行った。俺は一人残された部室のロッカーに体をあずけズルズルと座り込んだ。ああ、ヤバい、ヤバいなあこれは。顔が熱い。アホやなあ。俺。まさか、御堂筋の彼女にキスしたい、なんて思うてまうなんて。

20140125
御堂筋の彼女に心を奪われる石垣さん

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