ぶっとばせ!

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「本来ならテメーらみんな叩き斬ってやるとこだが生憎テメーらみてーのに関わってるほど今ぁ俺たちも暇じゃねーんだ。消えろや。」

「あー幽霊怖くてもう何も手につかねーってか」

「かわいそーアルな。トイレ一緒についてってあげようか?」

銀時と神楽に弄られる土方ざまみろ。

「武士を愚弄するかぁぁ!!トイレの前までお願いしますチャイナさん」

「お願いすんのかいィィ!」

「いやさっきから我慢してたんだ。でも恐くてなぁ」

「ホラ行くヨ」

「オイィ!アンタそれでいいのか!?アンタの人生それでいいのか!?オイ!!」

「見損ないましたよ近藤さん。俺もう転職しようかな」


神楽に連れられていく近藤さんの背中を見つめ、呟く。
もうやだあの上司。



「テメーら頼むからこの事は他言しねーでくれ。頭下げッから」

「土方さん、カメラの準備はできましたよ。土下座でもスライディング土下座でもバッチリとってあげます。あ、なんなら動画にしましょうか?」

携帯のカメラを土方に向けたら、思いっきりぶん取られた。

「土下座はしねぇよ!つーかもうさっきの言葉も取り消すわ。だから総悟もカメラ向けるな!」

俺の意思をついだ総悟が携帯を向けるも、それはあっけなくはたきおとされる。

「なんか相当大変みたいですね、色々と・・・。大丈夫なんですか?」

色々と・・・のところで俺と総悟をみる新八。俺たちが一体何をしたというんだろうか。

「情けねーよ。まさか幽霊騒ぎ如きで隊がここまで乱れちまうたぁ。相手に実体があるなら刀で何とでもするが、無しときちゃぁこっちもどう出ればいいのか皆目検討もつかねぇ」

土方さんの言葉に反応して銀時と総悟がいじり始める。
それを俺は奪い返した携帯で録画していく。土方の弱味フォルダに追加するためだ。

「赤い着物の女か・・・確かそんな怪談ありましたね。つーかなに撮ってんの李斗?」

「いや、気にすんな。で?赤い着物の女の怪談だろ?」

「あぁ、そうそう。僕が通ってた寺子屋でね・・・」

新八が話始めたとき、俺の手から再び携帯が抜き取られた。

「てめっなに撮ってやがる!あぁ!ロックかけやがって!」

「ふっ俺をそう簡単に出し抜けると思うてか」

「なにキャラだよ」

「お前ら話聞けよ」

そういえば、怪談話の途中だった。

「ほらー土方さんのせいで怒られちゃったじゃないですかー」

「いや、完全にお前のせ「ぎゃああああああああ!!」」

土方の声をかきけして聞こえてきた悲鳴。
声からして近藤さんだ。
俺たちは声のしたほう、厠に一斉に走り出した。

「神楽どーした!?」

「チャックに皮がはさまったアル」

どういう状況だそれは。

土方が個室のドアを蹴破った。
中をのぞいたらそこには・・・


「なんでそーなるの?」

便器に頭を突っ込んだ近藤さんがいた。
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