ぶっとばせ!
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「いけぇぇ局長!!」
「死ねぇ副長!!」
「誰だ今死ねっつったの!!切腹だコラァ!!」
「おめぇが切腹ださっさとくたばれ土方!!」
「李斗てめぇあとで覚えてろよ!!」
さまざまな野次が飛ぶ中始まった叩いて被ってジャンケンポンであるがしかし、選手たちが向き合う茣蓙ではなく審判に抜擢された山崎の隣に俺はいる。
参加はしてみたかったが名乗り出たところ真選組側から強い否定が入った。曰く、死人が出るのは避けたい、らしい。
「軽く遊ぶくらいの気分だったのに死人が出るはひでぇよな」
解説をする山崎の声を受け流し、近くに居た原田に不満を漏らす。
すでに飲んでいる原田は酒瓶を片手に返事をした。
「李斗隊長の軽く遊ぶの基準がやばいんだって。俺等にとっては死人が出るレベルだぜ。」
「そんなもんかねぇ」
「そんなもんだよ。あ、卵焼き食べるか?」
「ん。」
差し出された重箱の中には卵焼きが大量に入っていた。女中のおばちゃんが俺のために入れてくれたらしい。ありがたく思って食べる。
「うまぁ…」
「ホントすきだな卵焼き。」
「あぁ。初めて食べたとき俺の実家は卵焼き屋だってことを思い出したくらいだからな。」
「絶対嘘だよな?記憶全くないって言ってただろ」
「実家が卵焼き屋だったら毎日食べれるんだよなーいいなー真選組やめて卵焼き屋開こうぜー」
「いや、無理だから。てかそれなに飲んでんだ。カルピスじゃな…あぁ!!それ鬼嫁じゃねぇか!!まだ李斗隊長には早いって!!」
俺の持っている瓶を見て原田が声をあげる。カルピスだと勘違いしていたが酒でも特に問題ない。子供扱いするな。