君と見たい景色

□美少女と野獣
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サクサク、サクサクと言う音だけが聞こえる今日のカフェノーウェア

今日は、ハマトラ、便利屋、ハニー、はじめちゃん、うちも含め、ミニマムホルダーは全員ある一枚の紙を見ている


「なんですか?それ」

「ミニマム機関からの通達だ
最近、一般人の間でもミニマムの噂が広がりつつあるらしい」


コネコの疑問にムラサキが説明すると、マスターが口を挟んだ


「ミニマム機関。お前らの通ってた、ファクルタース学園とかが取り仕切ってる組織だったな」

「そういや俺達、普通に依頼人の前とかで使っちまってるもんねぇ」

『てかうちらが原因で、この紙が来たんじゃない?あっはは〜』

「それ笑い事ですか?」

「リリアの言うとおり、お前らみたいなのが多いから、機関もこうして釘をさしてるんだろうさ」


マスターはコップを拭きながらリリアの意見に賛同した


「お歳暮とか送って誤魔化す?
ちんすこういっぱいあるし」

「おれは塩味が好きだな」


ナイスは後ろにある大量のふ菓子という名のちんすこうを見た


「お土産だったんだけどさぁ」

『…しょうがないよ、忙しいんでしょ』


出来事はついこの前

うちとナイスは、前に行った沖縄のお土産を大量に持って、警察庁に向かった
アートへのお土産だ

横浜警察署に着くと、受付けに用を言ってアートを待つ
けれど、降りてきたのはアートの部下であるガスケさんだった
もちろんナイスはアートを出せって文句を言っているわけで


「なんでアートに会えねえんだよ!」

「何度も言わすな、いま手が放せないんだとよ
土産なら、俺が渡しといてやる」

「やだ!
そんなこといって全部食う気だろ」

「食わねーよ」

「ちんすこう好きそんな顔してるし」

『ぶはっ!』

「してねーよ!
って、笑ってんじゃねーよ!」


的確な突っ込みを頂いたところで、ナイスはついに真剣に話し出す


「嫌がらせやめてくんねーかなぁちんスケさん」

「名前変えてんじゃねーよ!」


…真剣じゃなかった


「そんなんだから出世出来ねーんだよ」

「逮捕すんぞ!」

『ちょ、やり過ぎガスケさんっ!』


そんなこんなで、アートには合えずそのまま帰らされたのだ


「アートは電話も出てくんねーんだよ
まだ怒ってんのかな?」

「だから誤り方教えてやるって言ったのによ」


ナイスは椅子に横向きで座りながら頬に手をつけていた


「逮捕されかけてる!?」

『いや、まじで焦ったよ』


机に肘から垂れていた手首には手錠がぶら下がっている

ハニーはその様子を見て、口を開いた


「例の連続猟奇殺人に関しては、捜査チームの編成を大きく変えるみたい
決定が出るまで私もスリーも待機って言われちゃったもの」

「あ〜、それで沖縄に来る予定あったんか」

「そういえば、スリーはどうしてる?
一緒じゃないなんて珍しいな」


そう問いかけるレシオに、ハニーは目線を下ろして応える


「…時々いなくなるのよね、あいつ
どこをほっつき歩いてるんだか」
 

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