空色

□第五章
1ページ/2ページ







「めんどくせぇ」

『そんなこと言わずにかくまって下さい』



私は今奈良くんの特等席の隣に座っています

私は今ある方達から逃げております

それは先日のモジャ子さんです

弟子の話を断ったら、あれから毎日追いかけてくるのです…

そして逃げ回っていれば、奈良くんが視界に入ったのです

それで、今この現状なのです



『奈良くん、ここはお願いします』

「いやだよ、めんどうくせぇ」

『邪魔しないように努力しますので…』

「…はぁ」

『……』

「分かったよ」

『ありがとうございます。奈良くん』

「なぁ」

『はい?』

「その奈良くんっていうのやめねぇか?」

『??』

「普通にシカマルでいい」

『……シカマル…いい人ですね』

「なんだよ急に…」


私がそういうとシカマルはとても照れていました


『めんどくさいといいながらも、私の話し相手になっていてくれてるではありませんか』

「やっぱめんどくせぇ」

『そ、そういわずに…。あ』

「どうした?」

『よく見れば…今日の空は…いつもより快晴ですね』

「お前空よくみんのか?」

『はい、とても落ち着くんです』

「奇遇だな。俺もだぜ」

『そうなんですか?じゃぁ私たち似たもの同士ですね』



私はシカマルと同じように隣に寝転びました

風が心地いいです



『この場所はとても気持ちいいですね。さすがシカマルの特等席です』

「だろ?」

『またここに来ていいですか?』

「いいぜ?」



シカマルの隣はとても落ち着きました



「…お前…なんか変わってるな」

『変わっているとは?』

「お前は自然と人を惹きつけんだよ」

『?私にはよく分かりません』

「そりゃそうだろ」

『?』

「人間、自分が一番分からないときがあるもんだぜ」

『じゃぁ、シカマルも自分が分からないときがあるんですか?』

「そうだな、たまにあるぜ」

『不思議ですね…』

「?」

『分からない所があってもそれを理解してくれる人がいるんですから』

「……」

『他人に指摘されて始めてわかる自分の新たな一面……本当に不思議です
だって、一人だとまるで自分が分からなくなるみたいじゃないですか…

だから皆こういうんですかね、一人じゃ出来ないって…みんなでやれば必ず出来るって…』

「そうかもしんねぇな」

『だから私は手を差し伸べるんです』

「差し伸べる?」

『はい、一人だと何も出来ないのならその一人の人はどうやって生きるんだと…そう思うんです
きっとその人は誰かの助けがないと永遠に心の中で泣き続けると、私は思います』

「…考えたことなかったぜ、そんなこと」

『きっとシカマルは、それをわかっていたんですよ』

「はぁ?」

『だってシカマルはいい人ですから』

「意味わかんねぇ」












 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ