snow snow snow
□04:初等部B組
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B組をのぞいてまず2人の目に飛び込んだのは…
荒れほうだい教室 変な薬
動く落書き・浮いてるもの・人
その他ETC…
『(何このクラス〜)……』
・・・・パタン
「なに閉めてんのよ汐衣」
『や〜なんかいろんなのいっぱいいたからつい』
(再び)ガチャ…
「ほんまにほんまなん!?なんやあれすっごーい!!」
「あ、あの初等部B組へようこそ2人とも…僕クラス委員長の飛田裕です。こんなクラスで困惑しちゃってるかもしれないけど、何かあったら何でも聞いてください///」
『あ、うん!よろしくね飛田君』
「おい委員長っなんだよそいつら」
「校門前で話してるの聞いた。ナルが連れてきた新入りらしーね」
「じゃ、じゃあ二人とも自己紹介をしてください」
副担任に促され、私と蜜柑は黒板の前に並んで立つ
「さ、佐倉蜜柑です!どうぞよろしく!」
『汐衣及川です』
「今日からこのクラスの仲間になるので、みなさん仲良くしてくださ「勝手に仲間とか言ってんじゃなーよバーカ」「だれがお前の言うこと聞くかアホ教師〜!」
ゴミを投げるは暴言吐くわで収集がつかない
学級崩壊ってこのことか
『先生大丈夫ですか?』
「うう…ありがとう及川さん…君の席はあそこです…しくしく」
荒れすぎでしょ
なんだか蛍も知らん顔してるしさ…
軽くため息をつきながら、さっきの会話を思い出す
「そういえば、あんたたちに言っておく事があったわ」
「『?』」
「ここでは一切、私達他人ってことでよろしくね。汐衣なら大丈夫かもしれないけど、たぶんそうはいかなくなるだろうし…」
『え、蛍さん?』
「私、今年の優等生賞ねらってるから、厄介事には極力首突っ込みたくないのよね。…ここでは色々あると思うけど、自分たちの力でがんばってね」
『ええッなんでー!?』
「ちょぉ蛍ー??」
・・・回想終了〜・・・
…とか言ってたし
あ〜あ〜せっかく会えたのになぁ
もんもん考えながらも席に着く
『(まいっか、蛍が変なのはいつものことだし)あ、隣よろしくー…って』
「あ」
そこに座っていたのは
「さっきの雪だるまじゃん」
『あ゛ーーッ!!あんたさっきの失礼なヤツ!!』
この2人、さっきの黒髪と金髪の!てか蜜柑さっきパンツ…
「ヘンタイちかん男ーーーーッッ!!」
ですよねええええーーー!!orz
これってまさか…
さっそく厄介事!?
「…何言ってんだ水玉。"痴漢"ってのはバカが下心もってやるから痴漢なんだよ。お前相手に下心もクソもわくかよバーカ」
「んな…よ、よくもウチにあんな事しておいて…!女の敵!野蛮人!!」
ざわざわ
「おい誰か止めろよ」
「やばいぞアイツ」
『(なんか周りの様子が)ちょと、蜜柑』
「謝れバカーーー!!何えらそうにふんぞり返って…」
ぐいっ
「!!??」
『!!』
いきなり蜜柑の体が空中に持ち上がる
「おい転入生。棗さんになに偉そうな口きいてんだこコラ」
「(体が…!?)」
う い た !?
副担任失神
蜜柑放心
『蜜柑をおろしてよ!!』
「そうだよ!や、やめてよみんな!女の子になんて事するんだよっ」
「あら、やめることないわよ」
「正田さんッ」
(なんだこの前下がりパーマッ)
「さっきからアリスと思って黙って見てれば何?あなたもこの子も。棗君や流袈君のことバカ呼ばわりしてたじゃない」
(メチャ偉そう)
「こんなの優しすぎるくらいよっねぇ棗君!」
「……降ろせ」シカト
「はい、棗さん」
「…私そういう優しいところも棗君の魅力だと思うの♡」
「「「「…」」」」
『大丈夫か?蜜柑』
「う、うん…」
「おい雪玉共。お前らどういうアリスもってんだ」
なんなのこいつ、えらそうに
『……蜜柑蜜柑』こしょこしょ
汐衣が蜜柑にちょっと耳打ち
「ちょっとあなた達!棗君の質問に答えなさいよ!」
『うるせー!誰が言うかべーだッ!』
「そーや!べー!」
2人して棗に向かってあっかんべー
「…」パチン
「ぎゃーッ!!」
『あ゛ー!またっ』
「…"そういえばウチって"」
「"ほんまはどういうアリスもってるんやろ…先生はウチをアリスや言うてたけど、全然そんんもってる兆しなんてないしなー"」
(え、これって)
「"ウチってばほんまに、アリスなんかな〜なんて☆"」
「ウ、ウチの…」
ざわざわ…
「信じらんない!その子自分のアリスも知らないの!?なんでそんな子が学園にいるわけ!?まさか、アリスだって言ってもぐりこんだんじゃ!?」
「な、なんやねんさっきからアリスアリスて!そんなにアリスが…「偉いわよ」なっ」
「…あなたなにも知らないみたいだから教えてあげるけど、私達アリスは、国に認められ保護されている特別エリートなのよ」
『…だからなに?』
「いろいろな分野で偉大な功績を残してきたし、この国のスペシャリストはほぼアリスで成り立っているといっても過言じゃないわ」
淡々と語るスミレに周囲の子たちも反論しない
「アリス以外の人間なんて、アリスに恩恵を受ける寄生虫か、手足となるだけの働きアリ。いわばただの引き立て役よ。私達は選ばれた人間なの。使い捨てのいくらでも代わりのきく一般庶民とは、人間の格が違うのよ」
「ふざけ…っ!?」
蜜柑が反論しようとしたけど
周囲の冷たい視線がそれを許さなかった
なに…?
なんでみんな、そんな…
「…」
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