闇の皇太子
□こんな会話があるかもしれない
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注意:「束縛の継承者」の徳長との戦闘のあとの妄想。少しネタバレかもしれません。
「破、さっきは、、ごめん。」
「、、、何のことですか?」
「徳長の、、、。」
そう。さっきの徳長との戦闘のことだ。いくら楔が関わっていたからとはいえ下がっていろと言われていたのに、つい感情に任せて出てしまった。
破にも迷惑をかけてしまったのだ。
「当然のことをしただけですよ。」
「そうだとしても、、、。」
迷惑をかけてしまったことにはかわりはない。今回のことは感情的になってしまった自分が悪いのだ。そんなことを思って反省していると、破が僕の頬に手を当て優しく微笑みながら話始めた。
「華のことですから、迷惑をかけてしまったとか思っているのかもしれませんけど、そんなことはないですよ。むしろ、たくさん迷惑をかけてください。同じ十二式神ですし、幼なじみでもあるんですから。」
破があまりにも優しい声で言うから、自分でもわかるくらい顔が赤くなってしまった。
「わ、わかったよ、、。ごめん。」
「だから、ごめん≠ナはないでしょう?」
僕の顔から目を離さないまま破は続ける。
あまりにも見てくるものだから、ついつい顔を背けてしまう。破が望んでいる言葉はなんだか分かる。でもまっすぐ顔を見て、なんて恥ずかしすぎる。せめてと思い、頬にある手に自分の手を重ねた。顔は背けたまま。
「、、、ありがとうね。」
「いえ、どう致しまして。」
なんだかとても照れくさい。嬉しそうに微笑む破につられて自分も少し頬が緩む。
「華。」
「ん?なに、、、ん!?」
名前を呼ばれて顔を向けると唇に温かい感触とドアップな破の顔。
「なに、、して、、。」
「その顔、私以外には見せないでくださいね。」
すぐ離れたかと思いきや、何もなかったかのような顔で告げてくる。その顔ってどんな顔なんだろ。
「こ、こんなこと破にしかしないしっ!だから、見せるも何もみれないでしょ、、、。」
「はい、他の人には絶対させません。あと、もうあの変態には戦闘であっても近づかないように。穢れます。」
「それは、わかってるけど、、、。」
そもそもこんな会話は、破だからできることだ。さっきみたいなことも破以外となんてするつもりもないし、したくもないし、、、。
「それは嬉しいですね。」
「忘れてたよ、読心術使えるの。」