AOT棚1

□ジャンのBLゲーム物語
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ガチャッと、二人のいる部屋へと入った。
「おう、ジャン。」
「あ、やあ。ジャン。」
二人はベットの上でくつろいでいる。そして匂いに気がついたのか、顔を少し赤らめてこちらを見る。最初に口を開いたのはライナーだった。
「ジャン、こっちこいよ…。」
「え……あ、ああ…」
少し曖昧な応答をして、二人の間にちょこんと座った。もちろん、ジャンが自ら間に座ったのではなく、二人からの命令だ。
「で、どうしたんだ?なんでここに??」
「え、…えっとぉ…」
来たものの、何をしに来たのか。自分でも目的が曇ったまま、適当に答えた。だが、それが予知せぬ事となってしまった。
「今度の対人格闘のペア…誰かいないかなって…。それで…なってくんねーかなーって思ってな…。」
なんとか言いきってさっぱりしていたら、ライナーが言った。
「どっちがいいんだ?」
「え?」
「だから、俺とベルトルト、どっちがいいんだ??」
「えぇっ」
考えていなかった…。とても後になって悔やんでしまった。今の状況で、否定などできる筈がない。どうしようとしばらく悩んでいると、ベルトルトがとんでもない事を提案した。
「キスで勝負しない?」
「は…?」
「だから、どっちがキス上手いか、ジャンに決めてもらおうっていう事。」
「おお……珍しく頭を使ったなベルトルト…」
「僕はもともと結構喋る…」
どこぞのセリフを引っ張ってきたのか、そんな二人をじっと見ながら、ジャンはさっきから不安しかない。効果大の二人とキスをか…?へたしたらそれ以上の事するかもだぞ…。俺の体大丈夫かよ…。
さっきのマルコとやってたときに気づいたが、この香水は体にも影響するとのこと。つまり、ドキドキしたり、自分は嫌なのに、体の方は完璧に欲求してしまうというような状態だ。この危険すぎる立場で自分は果たして大丈夫なのだろうか…。無事助かるのか…。そんな事を考えているうちに、二人の準備が整ったようだ。ジャンも焦りながらも決意した。
「じゃ、俺からな。」
まず最初はライナーからだ。ライナーはいきなりジャンを押し倒し、そのまま頬に手を添えた。ジャンの顔は真っ赤で、少しビクビク震えている。キスなど、そういった行為はあまり経験がないからだ。さっきも、頬に手を添えられただけで反応してしまった。
「熱いな…ジャン、いやならやめてもいいんだぞ?」
「い、いや…大丈夫だから…な?」
「あぁ、そうだな。」
そういうと、ライナーが唇が重なりやすいように顔を少し傾け、近づいてくる。ジャンも目を閉じ、ライナーがくるまで待った。その間、震えと鼓動が止まる事なく、とても緊張していた。ゆっくりと唇どうしが重なった。ちゅっと音を立てて軽いキスをした後、もう一度重ね、今度は深くやろうとする。だが、ジャンのほうが口を開かない。それをライナーは無理やり歯列を割り、舌を口内へ潜りこませた。
「んっ…んん……」
ライナーはジャンの舌を吸ったり、口内を舐めたりなど、甘いキスをした。それにはジャンも耐えられず、夢中でキスをした。部屋中にいやらしい水音が鳴り響く。そしてキスが終わり口と口を離した途端に、二人の間に透明な糸が引かれた。
「ジャン苦しくなかったか?」
「ん…大丈夫…」
「ジャン、舌が震えてて可愛かったぜ…?」
「なっ…////」
ライナーが言った事で顔が真っ赤になり、とても恥ずかしくなる。
「ねえ、次は僕だよー。」
「え、あ…そうだな。」
「じゃ、頑張れよ。多分こいつヤバいから…」
最後の方で、ライナーがこそっと何かを言っていたが、ジャンはあまり聞こえなかったようだ。
ベルトルトはジャンの上に跨がると、さっそくキスをしてきた。いきなりの事で焦ったが、口を薄く開いて、すぐに向かい入れた。だが、それが間違いだったようだ。さっきのライナーのように、優しくしてくれるのかなーと思っていたが、それは違い、激しく口内を吸ったり舐めたり舌を絡ませてきたりなど、散々な目にあってしまった。まるで噛みつくような荒く激しいキスを受けたジャンは息が乱れ、苦しい状態でいた。
「おいベルトルト…いくら何でもやりすぎだぞ…」
「えへへ、ごめんね…」
全く謝罪してるようには思えますないが、とりあえず許す事にした。今の二人に反撃したら、とてもすごい事になると、ジャンは分かっていたからだ。
結局、勝負と言っていたものの、ジャンはどうすればいいのか分からず、引き分けという事にした。そう言ってすぐに部屋を後にし、急いで自室へと戻る事にした。
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