ナルト

□愛と思い
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私は一人
親は仕事が忙しく家に居ない、単身赴任、両親とも
父は国内だが、母は海外
しかも不倫相手が居る
所詮私はいらない邪魔な娘

学校も一人
友達と呼べる人さえ居ない
私は誰かを待ってる
『ーーー』
誰かに呼ばれたような気がした。
寂しい時いつも聞こえる
しかし声、言葉ではないし直感で呼ばれたような感覚だ。
自分の親は知らない、捨てられた子
そして施設に居て、養子に迎えられ、養母が死に、養母の妹に預けられた。
施設に送れば良いのに

夢を見る
ラーメンを食べる青年と自分
顔岩を見る自分
マスクの先生
ピンク色の髪の女の子
いつも一人の少年

涙が溢れる
起きる
夢?
「イルカ先生、父さん、カカシ先生、サクラちゃん、サスケ、エロ仙人、ばーちゃん、シカマル、チョウジ、イノ、ネジ、ゲジマユ、テンテン、アスマ先生、紅先生、ゲジマユ先生」
知ってる
けど思い出せない
彼等と同じで大切な存在が
ずっと居た
ずっと喧嘩していた
彼女は見る
狐のぬいぐるみ
狐、狸、猫、亀、猿、馬、ナメクジ、バッタ、タコ
「九喇嘛、守郭、又旅、磯撫、孫、穀王、犀犬、重明、牛鬼」
『ナルト』
「九喇嘛‼」
狐のぬいぐるみを抱き締める
涙が溢れる
「ごめん、ごめんてばよ、九喇嘛を相棒を忘れるなんて」


『良いんだ、儂なんかお前が辛そうにしてると我慢出来ずに名前を呼んだ
儂が望んだんだ、平和な国で幸せに暮らして欲しいと、だがナルト、お前は苦しんだ』
ナルトはぬいぐるみを抱き締める
「皆に会いたい」
光に包まれる
あの空間だ
ずっとあった俺の空間
ぬいぐるみ達がある
「ずっと、俺のそばに居てくれた
守鶴、又旅、磯撫、孫、穀王、犀犬、重明、牛鬼、九喇嘛‼」
ぬいぐるみが尾獣の姿になり、人の姿になる。
九喇嘛はナルトを撫でる
「これからどうしたい?」
「帰りたい、あの世界へ皆と一緒に
次は忘れないから」
そう帰りたいか
「逆行でも転生でも構わない、皆と居られるなら」
「ああナルト、行こう」
大切な相棒とその仲間が居てくれるなら寂しくない

ある日忽然と娘が消えた
娘を捜すが見付からない、彼女を見向きもしなかった親
狐のぬいぐるみは笑う
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