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□2人分の温もり
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「ねぇ、ショウ。今日は、ハグの日なんだって」
俺は、今めちゃくちゃ戸惑っている。いきなりなんだ。藍のやつ。
なんて、考えていたらいつの間にか目の前に藍が来ていた。
「だ、だから何だよ」
俺が、そう尋ねると小首を傾げながら
「わからないの?つまり、ハグしようってことだよ」
なんて返してきやがった!それに、ここは楽屋なんだよ。実は。
いつ人が来るかひやひやするのは勘弁して欲しい。でも、したいな。とか考えてしまう自分もいて。
相当、惚れているんだなと自覚させられる。
考えていたためうつむいていた顔をあげようとした途端
「ショウ、遅い」
という声と共に抱きしめられていた。
思わず赤面してしまう。
ヤバいヤバい。と頭では信号が出ているのに体は動かない。
「お、おい。そ、そろそろ、離してくれねぇか?」
「あと、1分」
あぁ、もうこうなったら諦めてされるがままになってやる。
藍にされるのは、とても心地がいい。すごく、幸せな気持ちになる。
あわよくば、この時間がもう少し続けばいいな。なんて考えてしまう。
だから、かわりに腕に少し力を込めてやった。
その時、チラッとみた藍の顔が凄く幸せそうだったから今日は良しとする。
2人分の温もり
家に戻ったらもっと抱きしめてやる!
-end-