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□甘やかす
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今日は、アイドルであり、僕の恋人である 来栖 翔 の誕生日だ。
事務所の計らいでこの日のスケジュールは午前までで終わり。そして、今、僕は可愛い可愛いショウと2人きり。あぁ、なんだか僕の方が嬉しいのかもしれない。
「で、ショウ何かして欲しい事ある?」
「へ?唐突すぎねぇか!?」
「だって、今日誕生日でしょ?ほら、早く」
「何かつったてなー…」
「ないの?なら、僕がしたいことするね」
「何したいんだ?」
「あーんって食べさせたい」
「…はい?」
「料理は作ってあるよ」
いまだに理解出来ていなさそうなショウを置いてテーブルに料理を並べた。
今度は理解できたのか、顔を赤くしている。自然と笑顔になるのがわかる。
「はい、ショウ。あーん」
ニッコリ微笑んで口元まで持っていく。観念したのか口を開けてくれた。
「…あ、あーん…」
「どう?おいしい?」
「めっちゃうまい」
よかったよかった。おいしいっていってもらうだけでもこんなに嬉しくなるんだね。
しばらく、ショウに与え続け、お腹が満たされたみたいだ。
「まだ、して欲しい事ないの?」
「そうだな。……なんでもいいのか?」
「出来そうなら」
「……ぎゅってして?」
驚いた。まさか、ここまで素直になってくれるとは思ってみなかった。まぁ、喜んでするけどね。
「藍、キスして…」
「仰せのままに」
夜はまだ、長い。まだまだこれからだよ。
甘やかす
普段よりも甘く
-end-