main
□想いをのせて
1ページ/1ページ
藍がQUARTET☆NIGHTで旅番組に出演するらしく、2日前にロケに行った。
場所は沖縄だそうだ。
会いたくても会えない距離。仕事が忙しくてすれ違うことはあるけど、顔すら見ない日なんてなかったからかどこか空っぽな気持ちになる。
声が聞きたいが電話を掛けていいものか。迷惑にはならないだろうか。でも、掛けたら絶対会いたくなる自信がある。既に、会いたいのだから俺は壊れるんじゃないだろうか、なんて考えては、乙女か!!と心にツッコミまた、物足りなさが押し寄せてくる。
♪〜
携帯がメールを知らせる。
どうせ、広告だろうと思いつつもメールを開けてみると想い人の名前が表示されていた。
『海が綺麗だよ。(添付)ショウと行きたかった。』
藍らしい文だ。何度も読み返して返事を送る。
『おぉー!!マジだ!俺も行ってみて〜』
『連れて行ってあげようか?』
『マジで!?』
『もう少し落ちついたらね』
『やった!!楽しみだー』
さっきまでの空っぽだった感じかなくなった。会いたいけど我慢出来そうだ。
『明日の朝着く』
この言葉で一気に満たされた。頬が緩んでるのがわかるくらいだ。
もう今日は、寝よう。
明日のために。
想いをのせて
藍に届け!!
-end-
おまけ
朝6:30
「ただいま、ショウ」
「…え?着くって家にてことか!?」
「早く会いたいから空港からまっすぐ来た」
「…大丈夫なのか?」
「平気だよ。ショウも会いたかったでしょ」
「そ、それはまぁ。そうだけど」
「なら、いいでしょ。おいでショウ」
藍が、伸ばしてきた手に吸い込まれるように、胸に飛び込んだ。
離さないとでも言うくらいに抱きしめてくる。
あの時の気持ちとは逆に幸せが溢れてくる。
やっぱ藍がいないとな!