Purple road―紫色の堕天使達―

□第4話 卑怯者と笑われて
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銀「ザコに用はねぇんだよ、何人か殺してでも通してもらうぜ。」


ニヒルに笑みを浮かべて、銀次はそう告げる。ゆっくりと極の兵隊が集まる場所に向かうと、やがて唾を吐き捨てると駆け出した。駆け出した勢いをそのままに、手始めと言わんばかりに2〜3人が地面に沈むと、声高らかに銀次は言う。


銀「テメーら風情に用はねぇってんだよ!」


そう叫ぶと、更に銀次は5人を地面に沈めた。恐怖にかられた極の兵隊は、大半が海に飛び込み逃げ出してしまったではないか。そのなんとも情けない様子を藤嶺はただじっと見つめていた。


藤「(……ハナッから俺が狙ってるのは姫川の首だけなんだよ…)」


こんなザコ共を狩ったくらいじゃ満足しない。藤嶺はそう感じた。向かってきた兵隊をバッドで殴り捨てると、バッドを放り投げて殴り付けていく。

その勢いはすさまじく、たった二人に壊滅寸前まで追い込まれるのは時間の問題だった。


銀「……アキラ、中に奴がいる。リベンジマッチと洒落こもうぜ?」

藤「まずは俺がやる 手を出したらテメーもヤるからな。」

銀「……気負うなよ、死に物狂いなのは俺も同じだ。」


特に藤嶺の殺気は凄まじく、味方であろうとも邪魔をすれば潰す……そんなギラギラした殺気を纏っていた。重たく冷たい扉を開けて中に入ると、白い特攻服に菊と“極”の文字を背負った男が背を向けて立っていた。倉庫には旗を吊るしている。


?「思ったより早かったなァ、てっきり海に逃げちまうかと思ってたぜ。」


男はどこか楽しそうにそう話すと、とくに怯えるわけもなしに、藤嶺と銀次は言い放つ。


銀「京浜のヨシキってのは、お前のことだったんかヨ……」

藤「あんとき因縁吹っ掛けたこと、後悔させてやンぜ……!」

姫「誰かと思えば、ウチの兵隊にやられた藤嶺くんじゃねぇの…頭ァ割られてトチ狂ったか?」

藤「能書きこいとれや…今からテメーは俺のオモチャだ。」


尚も余裕の表情の姫川、対する藤嶺はフッと笑いながら答える。一方銀次は、得体の知れない不安にかられていた。するとどうだろうか、身構えるよりも前に姫川は言ったのだった。


姫「おもしれぇな、お前ら」



第4話 卑怯者と笑われて
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