Purple road―紫色の堕天使達―
□第3話 見えない抗争
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薄暗い路地裏、不穏な空気が漂う中、不良たちは悪事を働く物。とくに、成り上がりきれない者ともなれば、鬱憤を晴らしたくて堪らないものである。
「おうコラ……テメー嘘ついてんじゃねーゾ…?」
「だ、だから金はもうないって言ってるじゃないですか……」
「いい加減にしとけよテメー!泣かしてやンぞ!?」
かつあげ男が腕を振り上げたその時、コツコツといった革靴独特の音が響いた。−−二人分の足音である。やがて薄暗い闇の中から、並の者なら震え上がるような“悪魔”が現れる。
銀「…パチンコで儲けて金が余っててよォ」
金「俺らからもカツアゲしてくれねぇか…?」
一条兄弟である。二人は鞄を放り投げると、瞬く間にかつあげ男たちを倒した。気づけばソコは、血に溢れた地獄と化していたのだ。恐る恐る被害者が礼を言うと、銀次はギンッと睨み付ける。
「あ、あの…ありがとう、ございました!」
銀「……あ?」
金「銀次ィ、早くいかねぇと遅刻だぞ。」
銀「やべぇ……おう!次は命落とすかもしれねェぜ!半端に意気がって歩かねぇこった!」
第3話 見えない抗争