Purple road―紫色の堕天使達―
□第17話 中坊日記2
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登校の途中、金次たちは自分の中学の仲間が喧嘩しているのを見て飛び入りで参加したのが事の始まりである。
一頻り叩き潰し、今は仲間と共に登校を再開している。
「金ちゃんたちには敵わねえよ。さすがに数が多くてよ…」
金「このタコ、数くらい覆せるよう腕磨けよ。」
銀「で、あいつらどこのモンだよ?」
「多分京浜だべ?最近デケェ面してやがるからよ。」
他愛もない会話をしながら、三人で歩く金次たち。京浜という言葉を聞くと、二人は立ち止まった。
銀「京浜だァ…?」
金「テメー京浜にタカられたのか?」
「な、なんだよ?」
穏やかな雰囲気が一変、金次たちの目がよりいっそうキツくなる。仲間もさすがにヤバイと感じたのか、少しだけ後ずさった。
金「京浜はよォ…」
銀「俺らのマトなんだよォ…」
「…おいマジでヤル気かよ?無茶だぜ、相手は数が圧倒的、しかも超強ぇんだぞ!?お前らでも勝てっこねぇって!」
金「うるせぇ!テメーはすっこんどけ!」
銀「まあよ、お前は学校いってこいや。またなァ…」
そう話すと金次たちは、仲間をおいて歩いていってしまった。不吉な予感が当たりそうな胸騒ぎがなんなのか、今はまだ知るよしはなかった。
京浜駅に電車がつくなり、金次たちはホームに降り立つ。悪そうな高校生に一言告げると、京浜狩りをはじめた。
銀「邪魔だよ…高校生のセンパイ。」
ホームから出るために改札に向かう途中で、早くもメンチをきる。触発された相手が、金次につっかかると、銀次がそれを一発で仕留めた。
「なにガンくれてんだよ、田舎者がァ?おうコラ金髪!」
銀「おい。」
「アァ!?っ…!」
銀「飛べよ、ダサ坊…」
突っかかってきた相手に、銀次はハイキックを叩き込む。血を吹きながら気絶した相手をチラッと見て、再び歩を進めた。
改札を抜けると、それらしきワルが金次たちを囲む。冷静に見回し、金次は言った。
金「歓迎、されてねぇようだな?」
銀「…いいか、まず三人ばかしぶっちめて、二手に別れて京浜中目指すぞ。死ぬんじゃねえぜ、兄貴。」
金「言っとけガキが!」
金次の一言を合図に、二手に別れる。銀次、金次共に三人叩きのめすと、一斉に走り出した。追っ手を逃れつつ、京浜中を目指した。
「まてコラ!」
銀「待ってやるよ…」
「へっ、潔いじゃねえか。死んだぞ、テメー…」
金次はなんとか逃げ切ったのか、その場にはいなかった。銀次は言われた通りにピタリと止まり、ニヤリと笑って振り向いた。なにも考えずに走ってくる三人の相手を、銀次は叩きのめす。
一人目を右ストレート、二人目を側頭蹴りした所でドスを抜く。刃物を見て三人目が怯んだ隙をついて、ゆっくりと近寄り耳打ちをする。