Purple road―紫色の堕天使達―
□第27話 能ある鷹は爪を隠す
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よく晴れた朝、それはもう雲一つない快晴。金髪の髪をなびかせて、そいつは歩いていた。
燎「〜〜♪」
陽気に口笛など拭きながら、踵に鉄を打ち込んだ革靴でコツコツと音を立ててながら、そいつは歩く。
燎「たまには歩きもいいもんだなァ、意外と散歩が好きなんだよねぇ、俺。」
独り言を呟きつつ、コツコツと歩いていると、前からくる女連れの“ツッパった奴”がメンチを切っていることに気づく。いつもの調子でシカトを決め込もうとした時の事だった。
?「へっ、金髪の奴ァどいつもこいつも根性がねえな。」
クスクスと笑われているのを確認すると、燎は数メートル先で立ち止まる。
そしてゆっくりと振り返って言い放った。
燎「見逃してやろうと思ったのに、バカタレが。」
第27話 能ある鷹は爪を隠す