Purple road―紫色の堕天使達―
□第25話 波乱の公道狂騒曲
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とある晴れた朝、西湘駅にてバイクを停めて缶コーヒーを飲んでいる男が1人。
新「……」
ご存知、麗羅の副総統を務める新開辰也である。
なぜこんな朝から駅にいるのかというと、とある事情があってのことだった。
新「ったく、遅せぇなアイツ…」
まだ来ぬ待ち人に対し、眉間に皺を寄せて悪態をつき始めた時、その待ち人は陽気に姿を現した。
?「いやあ、わりい!ちいと支度に手間取ってよ。」
新「政春…なにが支度だ、スカしてんじゃねえよタコ!」
政春と呼ばれるサイドバックのその男は、スカジャンにグラサンというあからさまな出で立ち。イライラしたように新開に蹴られると、久々の会話をした。
政「ったく短気なのは昔のまんまかよ?すっかりサマになったと感動したのによ。」
新「1時間も遅れりゃ誰だってこうなるっつうの!…乗れよ。」
政「エラく派手な単車だなぁ。」
新「俺の自慢よ。」
新開辰也の幼なじみ、現る。
第25話 悲しい喧嘩