Purple road―紫色の堕天使達―
□第22話 麗羅二代目回想録[中編]
1ページ/5ページ
京「さて、と……葛西くんだっけか?」
葛「言われなくても、こいつら殺るなら俺も手伝うぞ…こっちはビール瓶喰っちまって腹たってんだからなぁ!」
京「……頼もしいねぇ。」
京介と葛西がゆっくりと並ぶ。対峙するチンピラたちは、その威圧感にたじろいだ。その一瞬の隙をついて、仕掛けたのは葛西。速攻で倒した様子を見て、京介は感心する。
京「ほー、やるねあいつ…っと、ガキィ、やるならしっかりやれよ…?なァ!!」
その隙をついて刃物で刺そうとするチンピラだったが、そんな半端な者に負ける京介ではなく、文字通りワンパンで瞬殺した。その姿に葛西もまた感心する。
葛「ふざけてるだけじゃねえな……ありゃ相当修羅場潜りの腕だ……」
そんなこんなで2人の手により、あっという間に事は収まった。葛西と京介は、互いに見るとフッとわらったのだった。
京「…ほれ。」
葛「……サンキュ。」
一頻り片付いてから、京介はタバコを葛西に差し出す。葛西もフッと笑うとそれを受け取りくわえた。京介はジッポで火をつけ、2人はその火でタバコに火を入れた。確かな盃がかわされた瞬間であった。
第22話 麗羅二代目回想録[中編]