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□第二話 トリップっていろいろ考え物かもね
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「なんかよくわからないけどお前気にいったネ!
特別に私の従者に命じてやるヨ鈴」
『マジでございますか!
光栄でございまするでございます!』
「えっと…じゃああなたは神楽ちゃんのファンとしてここに来たんですか?それとも何か依頼を?」
『え?依頼?』
「万事屋に来たってことは何か用があったんでしょ?銀ちゃんならまだ寝てるアル」
神楽の言葉を聞いて
それまで上機嫌だった鈴が真顔になる
『銀ちゃんって銀さん?あの、あの銀さん?坂田銀時?え?(笑)』
「銀さんの事知ってるんですね
呼んで来ましょうか?どうせもう起こさないといけないし」
『いやいやいやいや!いいですよそんなお気遣いなく!まだ心の準備が(ガラガラッ)っ!』
またも引き戸の音が聞こえて鈴は口をつぐんだ。
この流れだと次にくるのは…
「おいおい俺二日酔いで頭ガンガンしてんだよ朝っぱらから騒いで2人して俺を潰すつもりか?勘弁してくれよ」
聞き覚えのある声が聞こえてきて足音がやってくると同時に鈴は走り出していた
「ちょっ、御山さん!?」
「鈴どこ行くアルか!お土産買ってこいヨ!!!」
ものすごい勢いで走り去っていく鈴の後ろ姿を銀時は首を傾げて眺めた
「え?俺なんかした?めっちゃ逃げられてね?全速力じゃね?」
「銀ちゃん!せっかく私の忠実なしもべが見つかったのに!!天パがうつるから鈴逃げちゃったアル!」
「んなわけねぇだろ!!
天パは空気感染しないからね!?遺伝だから、そう簡単にうつらねぇから!!」
「でも銀さんの声聞いたとたんに走りましたよ?知り合いじゃないんですか?」
未だ二日酔いの覚めきらない頭をフル回転してみたが銀時の記憶に彼女はなかった
「えぇ…知らねえよ俺…
まさか、昨日の…?いやあれは違うって、あれはこうだったからセーフだよ多分…だったらあの時のアレか?…いやいや…」
思い当たる節が多すぎて絞りきれず、二日酔いの頭はさらに痛くなるばかりだった