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□第二話 トリップっていろいろ考え物かもね
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ーーみなさんこんにちは志村新八です
今日は姉上が風邪気味だったので薬を買いに行っていたらこんな時間になってしまいました
どうせ銀さんも神楽ちゃんもまだ寝てるだろうからいいけどーー
「あれ?」
万事屋までの階段を登っていると途中で人が倒れていた
「ちょっと、大丈夫ですか?
何でこんな所に女の子が…」
新八が体を揺すると少し動いた
気を失っているわけではないようだ
「あの、大丈夫ですか?どちら様…ってか血だらけじゃないですか!」
彼女は顔をあげると新八の顔を見て固まった。
『嘘だぁ』
「えっ?何て?」
『嘘だよ新八をかけたメガネなんてどこにでもいるじゃん阪口大助ボイスもいっぱいいるじゃん落ち着け私☆はやまるな私☆』
「いきなりどうゆうこと!??
何で僕の名前知ってんだ!謝れ!僕とメガネと阪口大助さんに謝れぇええ!!」
『あっ、そうだったそうだった私鼻血出して倒れたんだっけ?霧もすっかり晴れてるわね良かった良かった』
「それ鼻血なんですか…それよりどうしてこんな所で鼻血出して倒れてたんスか」
引き気味に訪ねてくる新八に鈴は機嫌よく答える
『どうしてってお前、アレじゃん?しつこいジジイがひったくられたのを追いかけたら鼻血出て出血多量で気ぃ失ったんじゃん?』
「すいません全然わかりません」
『ええ?わっかんねぇの?
ダメだなぁ、そこは察しろよだからいつまでたってもメガネなんだよ少年』
「メガネ関係ないだろぉおおお!さっきからなんか辛辣じゃない!?」
ガラガラッ
引き戸の開く音がすると足音と共に女の子が現れた
「ギャーギャーうるさいネ今何時だと思ってるアルか近所迷惑アルよ」
「今は昼前だよみんな起きて活動中だよ神楽ちゃん」
寝癖が見事な神楽が現れると鈴は震えだした
『う、嘘だ…あの容姿にあの釘宮ボイス…まぎれもねぇ…夢なんかじゃねぇ…歌舞伎町の女王兼工場長様だ…見目麗しい…』
鈴が神楽にひれ伏しながら言うと不思議そうに一瞥し、新八の方を向いた
「新八誰アルかこいつ
私の事知ってるなんて大したもんだし良いヤツネ紹介するヨロシ血まみれだけど」
「僕に聞かれても…この人鼻血出して倒れたらしいよ」
『お初にお目にかかります
私日々あなた様のご活躍を拝見して、尊敬しておりました御山鈴と申すものです。お会いできて感動しております』
片膝をついて忠誠心を表すと神楽は嬉しそうにしゃがんで鈴と向き合った