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□第十話 金時の火事見舞い
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ギィ
銀「おーい、万事屋銀ちゃん到着しましたよー」
神「アネゴーー!」
中に入ると人の気配が全くない
人手不足というのは深刻らしい
「はいはーい、思ってたよりも早かったですね?五分前なんてどうしたんですか」
声がして、若くてキレイなポニーテールの女の人が顔を出した
『うわっ眩しっ、天女キタコレ』
鈴が無意識にそう呟くとその声に彼女はニッコリと笑いかけた
「あら?こちらの正直で可愛らしい、人を見る目があるお嬢さんはどなた?」
新「姉上、頼まれた助っ人の御山鈴さんです」
『初めまして、銀さんの愛するハニーこと御山鈴です!弟さんにはいつもお世話になっております、どうぞよろしくお願いいたします』
鈴がペコリとお辞儀をする
「ああ、新ちゃんから聞いてるわ。銀さんの彼女なんて…あの天パから何て脅迫されたのか知らないけど辛くなったらいつでも頼ってね?すぐにぶちのめしてあげるから。私は志村妙よ、よろしくね」
2人で手を取り合う
銀時は不満気な顔で反論しようとしていたが面倒なのでそのままのみこんだ
『あの、お妙さんはコンタクトですか?』
妙「?裸眼だけど、どうして?」
鈴の突然の質問にお妙は不思議そうに首を傾げている
『マジすか!?あれ?メガネの姉はメガネっ娘じゃないんだ!』
神「鈴、鈴!姉御はキャラがたってるから眼鏡なんて必要無いネ」
妙「そうよ、私はあんな装飾品なくても十分やっていけるわ」
『マジでか、流石ッスねお姉さん!どっかの眼鏡しか能がないどころか眼鏡しかないヤツとは大違いですね!!』
新「なんで僕いじめられてるんだろう」
銀「オイ新ぱ…眼鏡、おまえのアイデンティティだ、周りが何て言おうが恥じるこたぁねえよ」
新「何で言い直した!?
わざわざ眼鏡に言い直した!?
僕と眼鏡に謝れチクショオオオオオオ!!!」
新八のシャウトが響いたところで奥から支配人らしきおっさんがやってきた
「どうもー万事屋さん、いやーすいませんねーこの通りスタッフが私とお妙ちゃんしかいないもんだからさー助かるよ、店の準備も大変だったんだよねー」
銀「そりゃウチも仕事なかったから大助かりさ店長
そんじゃ俺たち着替えてくっから、鈴のことよろしく〜」
銀時は新八を連れてどこかへ行ってしまった。神楽はいつの間にか髪をカールしてお化けのような厚化粧を施している。
三人ともどこか慣れているように感じる
妙「鈴ちゃんはこういうの初めてよね?和服と洋服どちらが似合うかしら…とりあえずこっちにきて」
お妙に連れられて控え室へ行くと、いろんな種類の服が並べてあった。
神「うっひょお!!スゴいアル、選び放題ネ!!!」
神楽が手当たり次第に服を鈴にあてがう
妙「あらーどれも似合うわね!
いろいろ用意した甲斐があるわ、女の子着せ替えてお化粧するのって楽しいのよね」
神「化粧なら私に任せるアル!
ハリウッドスターに変身させてみせるアルよ!!」
『おっと、化粧は自分でやるから遠慮しときますわ工場長』
神楽のバカ殿を彷彿とさせるおしろいと真っ赤ではみ出まくった口紅を見て鈴は満面の笑みで断った
『うわーどれが良いんだろう。洋服は露出多いし、和服ってあんまり着られないから和服着てみたいな』
妙「和服だったら、鈴ちゃん若いからこのへんの色が合うかもしれないわね」
お妙は淡い色の生地の着物をいくつか目の前に並べた
『いやーかわいいなー
この桜季節はずれだけどスゴいキレイ!』
神「鈴いいチョイスネ、絶対似合うアル」
妙「そうね、一回着てみる?」
『はい!是非!!』