その他×高
□永久に愛してます
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pi…pi…pi…pi…
船の一室。
一つだけ用意されたベッドは白く、その上には傷だらけの男が管に繋がれ眠っている。
亡くした師を想い、かつての馴染みとの死闘で死の間際か、ただの深い眠りか…
「………」
ふわりと、何者かが窓から侵入した。
黒装束に鳥の面を被った長髪の男だ。
「っ、ん………」
「………」
懐かしむ様に眠る男、高杉の額にかかった髪を避けて頬を撫でる。
それでも眠り続ける高杉から治療機器を外す。
pi――――――――
異常知らせる治療機器の音を聞いて部屋の外側騒がしくなり、足音が近付いて来た。
「晋助様っ!?」
「………」
来島また子が駆けつけた時には面の男は高杉を抱え、侵入した窓から出ていこうとしているところだった。
「あんたっ、晋助様をどうする気ッスか!?
晋助様を離せ!!」
凄まじい剣幕で銃を構えるまた子。
「…この子は私の、です」
「何を意味のわからないことを…あっ!?」
ふわりと、窓から飛び降りる。
腕の中の子を愛しそうに抱きしめながら。
また子が窓に走り寄って外を見た時には、もう二人の姿は何もなかった…