銀高

□家族
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「もし、妊娠したとしたらどうやってわかんだよ?」

「っいいのか!?」

「家族が欲しいんだろ?
もし、妊娠しても俺とお前は男に変わりねぇから結婚はできねぇが、結婚だけが家族になる方法じゃねぇだろ?
妊娠してなくても俺はお前を愛してるし、今までもこれからも家族だと思ってる」

「晋ちゃん……」


子供みたいにすり寄ってくる銀時をあやすように抱きしめてやる。


「妊娠したら、下腹部が見てわかるくらいに拳の大きさでぷっくりするんだってよ。」

「へぇ…」

「じゃ、はい」

「ん、」


銀時から錠剤を受け取って少し眺める。

普通の錠剤より少し大きくて、透かせば中には緑の透明な液体が入っている。

低い可能性だが、妊娠するかもしれない…
もししたら、鬼兵隊はどうしようか?


「なぁ、妊娠したら攘夷はやめねぇといけねぇのか?」

「あったりめぇだろ!?下手したら晋ちゃんも赤ん坊も死んじゃうんだよ!?」

「そうか…じゃあ、産んだら再開することにしよう」

「やめるっていう選択肢はやっぱないんだね…妬けるわ」

「そっちこそ、嫉妬やめろや」

「蹴るなや」


銀時が持ってきてくれた水を受け取り蹴りを入れるとそのまま足を掴まれた。


「離せよ、飲みにくい」

「早く飲んでよ…飲ませてやろうか?」

「…………」

「無視か、コノヤロー」


覚悟を決めて錠剤を口に含み水で流し込む。

その後も何度か水を飲み、空になったコップを布団から少し離れたところに置く。


「ん、いいぜ…」

「晋助…」

「っ……//」


掴まれていた足をそのまま開かされ、待ってましたと挿入される。

その感覚に意識をとろけさせながら、こいつに身をゆだねることにした。








「………嘘だろ…」


尿意を覚え馬鹿力で抱き着いてくる銀時を蹴り倒して、痛い腰を押さえながらトイレに辿りつくと腹に違和感を覚え見てみると……

膨らんでやがる、ぷっくりと。
拳くらいの大きさに。


「晋ちゃ〜ん?まだぁ?銀さんも漏れそうー、お?」

「………」


そっとトイレを出て銀時を素通りして床に戻る。


「晋ちゃん?大丈夫ーーーーって…お腹……」

「銀時…お前にも見えるのか…?腹にでっけぇイボが出来たらしい……」

「いやいやいやいや!イボじゃないよね、どーみてもっ!?これって…これって……!!」


俺の必死のボケを軽々しくながしやがって…

膨らみを見た銀時は急いで駆け寄って、泣きそうな顔で喜びで体を震わせる。


「…泣くなよ……」

「いや、だって…晋ちゃんっ」


くしゃりと頭を撫でてやると、勢い良く抱き着かれた。

よしよしと背中をさすってやる。


「晋ちゃん…着替えたら医者に行こうね?」

「……あ、あぁ…そうだな。でも、俺テロリストだから…」

「大丈夫だって、そういうトコ知ってっから!」

「お、おう…?」






(ごめんね、晋ちゃん…実は1つだけ、嘘言った。

妊娠するのは低い可能性って言ったけど、本当は"確実に"妊娠するんだ…

絶対に晋助との子供が欲しかったから…

家族が欲しかったってのもあるけど、攘夷活動を辞めさせる為でもあるんだ。

晋助には長生きしてほしいし、何よりの理由は鬼兵隊や春雨の奴らに盗られない為……

きっとこれを知ったら晋ちゃん怒るから、当分は言わないよ……)







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